皆さんおはようございます
ずいぶん前にディズニーランドパリのファンタジーランドにあるクイックサービスのレストラン、ピッツェリア・ベラノッテをご紹介する記事を書きました。
この時は、ディズニー映画『わんわん物語』でレディとトランプが食べていたミートボールのスパゲティを食べることができるレストランとしてご紹介したのですが…
その後、このレストランは隣のジェラートショップを吸収して拡張改装しています。
追加された新しいダイニングホールは、ピクサー映画『あの夏のルカ』をテーマとしています。
そして、ダイニングホールの拡張と合わせて新メニューも登場。
新メニューはポルトロッソ・ペスト・パスタ(Portrosso Pesto Pasta)。ガーリックブレッド又はサラダにソフトドリンクが付いて18ユーロのセットです。
「ポルトロッソ」は『あの夏のルカ』の舞台となったイタリアの港町。
ペスト・パスタは映画に登場したバジルソースを使ったパスタです。
映画の中では、ジュリアのお父さんである漁師のマッシモ・マルコヴァルド(Massimo Marcovaldo)が腕を奮って調理するこのパスタ。
人間の世界にやってきたルカとアルベルトが夢中になり、思わず手づかみで食べてしまうあのパスタです
『わんわん物語』のミートボールのスパゲッティと同様、名作に登場する料理をディズニーパークで楽しめるのは嬉しいですね
今回、このポルトロッソ・ペスト・パスタを食べるためにピッツェリア・ベラノッテに向かったのですが、運よく『あの夏のルカ』がテーマのダイニングエリアに空きテーブルを見つけることができました
このダイニングエリア、ジュリアの家を思わせる装飾が素晴らしく、映画の世界にドップリと浸った気分を味わうことができます。
"Pescheria Marcovaldo"=「マルコヴァルド鮮魚店」の看板。
こちらの「ジョルジオ・ジョルジオーニのパスタ」(Pasta Giorgio Giorgioni)はポルトロッソで開催される水泳・パスタ早食い・自転車競走の大会「ポルトロッソカップ」のスポンサーのブランドです。
他にも、船の舵輪で作ったシャンデリアにポルトロッソ周辺の地図、漁撈道具。
壁には大きなルカの絵が描かれています。
ついつい大きな壁画にばかり目が行ってしまいますが、絵の右側に赤いランプ、左側に緑のランプが灯されていることにお気付きでしょうか
港湾を船舶が出入りする際の安全確保のため、左舷側と右舷側で赤と緑に色分けした標識を付して航路を示すことが国際的なルールとなっていて、これを再現したものです。
ただし、港へ入る船の左舷に赤/右舷に緑とする国(A地域)と右舷に赤/左舷に緑とする国(B地域)の二種類があるので、この絵が港の方を向いているのか、外洋を向いているのかを判断する上では注意が必要。
南北アメリカや日本はB地域の国が多いのですが、イタリアを含め、ヨーロッパ諸国はA地域の国が多いので、この場所がイタリアだという前提に立つと、右側が赤、左側が緑のランプから、ルカの絵は港から外洋に向かって描かれていることになります。
ジュリアやマッシモの居る港町から遠くの海に居るルカを眺めた絵のようにも解釈できるのですが…
絵をよく見ると、ルカの視線の先に夜の港町の灯りが描かれているのが分かります。
…すると、この絵は外洋からポルトロッソの方に向かった視点から描かれたもので、赤と緑のランプはアメリカや日本方式で、赤が船の右舷、緑が船の左舷と理解すべきなのでしょうか
確たる結論を出すことはできないものの、ランプの存在によって平面に描かれた絵に奥行きが生まれているのを感じられるのは優れた演出だと思います。
さて、こだわりにあふれたルカのダイニングホールでいただくペスト・パスタですが、実はとびっきり美味しいというわけではありません…パスタそのものとしては、ミートボールのスパゲティの方がお勧めかな
それでも、『あの夏のルカ』が大好きな方にとって、この空間で食べるペスト・パスタは特別な思い出となることは間違いありません。
何の変哲もない普通のフードが夢とロマンあふれる料理に変身してしまうという意味で、実にテーマパークらしいフードと言えると思います