皆さんおはようございますニコ

 

 

今日は、東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロントの街並みから一つ記事を書いてみたいと思います。

 

 

アメリカンウォーターフロントのニューヨークエリアは、現実世界のニューヨークと同様に、さまざまな国々からやって来た移民の街の様相を呈していることを、過去記事でも触れたことがあります。

 

 

その記事の中では、ドイツ系、アイルランド系、ロシア系といった他の国々からの移民と比べ、アメリカンウォーターフロントのニューヨークエリアでは中華系移民の存在感が相対的に小さい、という点を指摘しました。

 

 

ニューヨークエリアの中で中華系移民の存在を示唆する建物としては、「上海スーのサルーン」(Shanghai Sue's Saloon)を挙げることができます。

 

 

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このサルーンの1階の窓に、このようなメッセージが書かれてあります。

 

 

 

 

 

"WET YOUR WHISTLE."

 

 

"whistle"=「笛」が真っ先に頭に浮かびますが、"whistle"は14世紀頃から「喉」の隠喩として使われるようになりました。

 

 

したがって、"wet your whistle"は「喉を潤せ」という意味になります。

 

 

上海スーの居酒屋、一杯やって喉を潤すにはピッタリの場所のようですねほっこり

 

 

 

 

と こ ろ が !!

 

 

 

 

皆さんは"shanghai"にも英語の動詞としての用法があるのをご存じでしょうか!?

 

 

アメリカンウォーターフロントがテーマとする1910年代初めよりも少し前の時代ですが、19世紀中頃のイギリスやアメリカで水夫が不足した頃に、恐ろしい行為が流行しました。

 

 

それは、

 

人に大量の酒を飲ませて泥酔させ、前後不覚になったところを拉致して自分の船の水夫にしてしまう

 

というもの…!!

 

 

これが特に上海航路で横行していたことから、酒の力で無理やり水夫をリクルートすることを"shanghai"と言うようになったそうです。

 

 

このように、ちゃんと辞書にも掲載されています。

 

 

 

 

ちなみにこの強引な水夫雇用がアメリカで根絶されるまでには、1915年船員法(The Seamen's Act of 1915)に至るまで、およそ50年にわたる累次の立法による規制が必要だったそうですから、アメリカンウォーターフロントの時代は、"shanghaiing"が行われていた最後の時代と言えます。

 

 

「おい、そこの旦那!喉が渇いていないかい?そこのスーの酒場で一杯どうだい?」

 

 

なんて、甘い言葉に誘われて酒場に入ると、過酷な運命が待ち受けているかも知れません…アセアセ