皆さんこんにちは爆  笑

 

 

ディズニーランドパリでは、ここ2日連続でディスカバリーランドにあるハイパースペースマウンテンに関係する動画が公式Youtubeチャンネルにアップされていました。

 

 

というのも、1995年5月31日のアトラクション誕生から25周年の節目を迎えたからなんですクラッカー

 

 

 

まずは5月31日にアップされた、アトラクションの紹介動画。

 

 

 

そして昨日6月1日夜。

 

このアトラクションの開発に携わった4人のイマジニアの皆さんをお迎えして、アトラクションの制作秘話や思い出を語っていただくという特別企画動画のプレミア配信が行われました。

 

(既にオンデマンド動画としてアップロードされています↓)

 

 

 

これがとにかく素晴らしかったおねがい

 

1時間以上あって、英語・フランス語にそれぞれフランス語・英語の字幕と、会話についていくのが大変なんですが、それでもディズニーランドパリを訪れる全ての方にとって、価値のあるお話だったと思いますビックリマーク

 

 

「25周年」と言いつつ、このハイパースペースマウンテン。実は1本目の紹介動画にもある通り、二度のリニューアルを経て現在の姿に至っています。

 

 

最初はデビュー当初の1995年から2003年までの "De la Terre a la Lune"(地球から月へ)。

 

次に2005年から2017年の"Space Mountain Mission 2"(スペースマウンテン・ミッション2)。

 

そして現在の"Star Wars Hyper Space Mountain"(スターウォーズ・ハイパースペースマウンテン)。

 

 

それぞれの開発に携わられた、トム・フィッツジェラルドさん(Tom Fitzgerald)、ルク・メイランドさん(Luc Mayrandさん)、イヴ・ベン・ヤータさん(Yves Ben Yata)、アン・モロー・ジョンソンさん(Ann Morrow Johnson)に対し、ディズニーランドパリのアンバサダーであるジョアナ・アフォンソン・サンチアゴさん(Joana Afonson Santiago)さんからの質問に答える形でディスカッションが行われます。

 

 

まず驚いたことは、ハイパースペースマウンテンの開発に携わったイマジニアの皆さんの多くにとって、子供の頃あるいは若い頃に、1975年にウォルト・ディズニー・ワールドのマジックキングダムに登場したオリジナルのスペースマウンテンで遊んだことが原体験となっていることです。

 

パリのハイパースペースマウンテンが誕生したのが、スペースマウンテンの誕生から20年後の1995年ですから、そういう世代が出てきても決しておかしくないとは思いますが…

 

以前スペースマウンテンの誕生について書いた記事(リンクはこちら)で、子供の頃にスペースマウンテンで思い出を作った人々が、「宇宙への旅」というウォルト・ディズニーの構想を追い求めているのかも…と書いたのですが、ディズニーパークにおいても、まさにそういう方々が現代のアトラクション開発を担っていらっしゃるんだなぁと実感しました。

 

 

他方、こちらも以前、ハイパースペースマウンテンを紹介した記事(リンクはこちら)で書いたように、このアトラクションと、アトラクションのあるディスカバリーランドというエリアは、フランスが生んだ19世紀のSF作家、ジュール・ヴェルヌ(Jules Gabriel Verne, 1828-1905)の世界観をテーマとしています。

 

フランス人のイブ・ベン・ヤータさんは、『海底2万マイル』などのジュール・ヴェルヌの著書の挿絵入りの原版がご自宅にあったそうで、ヴェルヌの著書に慣れ親しんだ思い出が、ディスカバリーランドやハイパースペースマウンテンのデザインにインスピレーションを与えたようです。

 

 

アメリカで生まれた先進的・画期的なアトラクションと、フランスの大作家の世界観が、イマジニアの方々の原体験を通じて見事にブレンドされ、新しいアイデアに昇華していく様子が、話しぶりからも伝わってきて、本当にうらやましいなと思いました。

 

 

日本でもこういうの欲しいですよね。日本人なら誰もが知ってる伝統的で有名な何かと、ウォルト・ディズニーの夢が結び付いて、東京ディズニーランドオリジナルのアトラクションが生まれた!みたいな話です。

 

 

そして、一番印象に残ったのは、特にトム・フィッツジェラルドさんのお話の中に上手く要約されていると思いますが、

 

・ ハイパースペースマウンテンは、ディズニーランドのアトラクションの象徴である

 

ということ。

 

 

上で示した、スペースマウンテンの紹介記事でも書きましたし、トム・フィッツジェラルドさんも動画の中でお話しされていますが、元々スペースマウンテンは、ウォルト・ディズニーが1960年代前半に構想するも、当時はアトラクションを制作する技術が追い付いておらず、ウォルトの存命中に構想が実現することはありませんでした。

 

 

フィッツジェラルドさんのお話によると、とりわけ室内の暗闇の中をジェットコースターが疾走するというアイデアを実現するためには、安全確保のためのコンピューターによる精度の高い制御技術が不可欠だったそうです。

 

 

その後のテクノロジーの進化がウォルトの夢を実現させ、1975年にスペースマウンテンが誕生しますが、フィッツジェラルドさんがおっしゃるように、時代とともにゲストの感性はより洗練されたものとなり、同時にテクノロジーもより洗練されたものへと進化を遂げていきます。

 

 

そうした動向に常に注意を払い、アトラクションが常に新鮮さや今日的意義を持ち続けることができるよう、利用可能な最新の技術を統合してアップデートと創造を続けることがイマジニアの役割、という趣旨のことを、フィッツジェラルドさんが語っていらっしゃったのが、非常に印象的でした(36:41-38:02及び43:58-45:15)。

 

 

室内に光と闇で構成された宇宙空間をコースターが疾走する、という基本コンセプトを維持しつつ、

 

・ カタパルトを応用した急発進システム

 

・ 座席に装備されたスピーカーからコースターの動きと連動して奏でられるサウンドとBGM

 

・ デジタル技術を駆使した映像

 

といった新機軸を次々と加えつつ進化を続けてきたディズニーランドパリのハイパースペースマウンテンは、

 

"Disneyland will never be completed."(ディズニーランドは永遠に完成しない)

 

というウォルト・ディズニーの言葉を体現するアトラクションと言うべきものなのかも知れません。

 

 

本当に本当に、パークの再開が待ち遠しくなってきました笑い泣き