今週から使徒言行録を読み始めました。これはルカによる福音書を書いたギリシア人の医者ルカが書いた福音書の続編で、使徒たち(初代教会の中心的な弟子たち)の活躍と初代教会の発展を描いています。
キリストは復活の後、40日間にわたって弟子たちに自らが復活されたことを示して、天に昇り(昇天)、神から聖霊が与えられることを約束しました。それが実現するのが、昇天から10日後の五旬祭(ペンテコステ)の出来事でした。五旬祭は過越祭から50日目のユダヤ教の祭りで、モーセの律法付与や小麦の収穫を祝う祭りでした。
キリスト教にとっては聖霊が与えられ、その力によってキリストの十字架と復活、罪の赦しの福音を宣教してキリスト教会が誕生したので、この日をペンテコステ、聖霊降臨日として祝います。
「あなたがたの上に聖霊(τοῦ
ἁγίου πνεύματος)が降ると、
あなたがたは力(δύναμιν)を受ける。
そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、
また、地の果てに至るまで、
わたしの証人(μου
μάρτυρες)となる。」(使徒1:8)
Stephanus の1550年のテクストでは(μοι μάρτυρες)となっているので、「わたしにとっての証人」(mihi testes, witnesses unto me)とウルガータやDouay-Rheims訳などでも与格に訳しています。
キリストの証人とはどんな人でしょうか。
自分の話ではなく、
イエスは主であると告白していく人、、、
キリスト教美術ではキリストの昇天は様々に描かれます。
天使もの表現も様々ですが、顔だけの人間離れした天使の方が
上位の天使と考えられています。
PERUGINO, Pietro The Ascension of Christ 1496-98 Oil on panel, 342 x 263 cm Musée Municipal des Beaux-Arts, Lyon
REMBRANDT Harmenszoon van Rijn The Ascension of Christ 1636 Oil on canvas, 93 x 69 cm Alte Pinakothek, Munich