英語版「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」の第17章「The Four Champions(四人の代表選手)」を読みました。

 

 炎のゴブレットが4人目の代表選手、それも規定の年齢に満たないハリーの名前を吐き出したことで騒然とする大広間。

 

 戸惑いながらも、ハリーは他の代表選手のいる別室へと向かいます。

 

 途中、ハグリッドと目が合うのですが、いつもは微笑んだり手を振ってくれたりするハグリッドさえも、困惑の表情でハリーを見つめるところが切ないです。

 

 ハリーが別室に入ると、3人の代表選手とバグマン氏の姿が。少ししてから、ダンブルドア校長を筆頭にクラウチ氏、カルカロフ、マダム・マクシーム、そしてマクゴナガル先生とスネイプ先生が入ってきます。

 

 緊急事態に駆けつけるメンバーの中にスネイプ先生が入っているところににわかにキュンとしてしまいました。

 

 しかし事態はそれどころではなく、想定外の出来事にボーバトンとダームストラングの校長は怒りをあらわにします。

 

 当然ですよね。

 

 ホグワーツだけ代表選手が2人、それも1人は規定の年齢に満たない生徒が選出されたわけですから。

 

 ダンブルドアに詰め寄るカルカロフに対し、スネイプ先生がこんなことを言います。

 

"It's no one's fault but Potter's,Karkaroff,"

(誰の咎でもない。ポッターのせいだ。カルカロフ)

 

"Don't go blaming Dumbledore for Potter's determination to break rules.He has been crossing lines ever since he arrived here-"

(ポッターが、規則は破るものと決めてかかっているのを、ダンブルドアの責任にすることはない。ポッターは本校に来て以来、決められた線を越えてばかりいるのだーー)

 

 やっとスネイプ先生の台詞が出てきた音譜

 

と思ったら、ハリーを非難する内容ですあせる

 

 スネイプ先生は、あのジェームズの息子だから、ハリーが目立ちたいばかりに姑息な手を使って規則を破ったに違いないと疑っているのでしょう。

 

 ですが、ハリーを非難するのはスネイプ先生だけではありません。

 

 マダム・マクシームなんか、ゴブレットに名前を入れていないというハリーに対してはっきりと、嘘をついていると言ってのけます。

 

 さらにマダムは、ダンブルドアが年齢線を間違えたのだとまで言い出します。

 

 そこへ割って入ったのがマクゴナガル先生。

 

 ダンブルドアが間違っていないということと同時に、ハリーが年齢線を越えることなどあり得ないこと、それに上級生に名前を入れてもらうようなこともあり得ないと主張します。

 

 私、この場面に胸が熱くなりましたメラメラ

 

 普段は厳しいマクゴナガル先生ですが、ダンブルドアに対する尊敬、そしてハリー(教え子)への信頼がはっきりと現れているような気がして嬉しいです。

 

 と、そんな中に姿を見せたのがムーディです。

 

 ムーディの見立てによれば、強力な魔力を持つゴブレットを騙せるのは腕のいい魔法使いであり、ハリーがトーナメントに出場するように仕向けたのは、その者がハリーの死を欲するからではないかということです。

 

 ムーディもといクラウチJr.、なかなかあざといですね!

 

 ハリーの命を狙う者がいる可能性を示唆すれば、闇の魔術に対する防衛術の教師である自分は、ハリーを保護する名目でハリーに近づきやすくなりますから。

 

 可哀想なのはハリーです。

 

 勝手に自分の名前をゴブレットに入れられた上にそれも信じてもらえず、さらには規則にのっとり、危険なトーナメントに強制出場させられることになってしまいました。

 

 過去のトーナメントで死者が出たことから年齢制限が設けられたというのに、これでは元も子もありません。

 

 しかし、一番ハリーにとってショックだったのはこのあと寮に戻ってからの出来事ではないでしょうか。

 

 談話室に戻ると、グリフィンドール生たちはお祭り騒ぎです。

 

 ハリーが代表選手になったことを喜ぶみんなですが、ハリーが自分で名前を入れたのではないと信じる人はいません。

 

 そんな喧騒を抜けて寝室に戻ると、ようやくロンに会えます。

 

 しかし、ロンの様子がどうも変です。

 

 どこにいたのかと問うハリーに、

 

"Oh,hello,"

 

と答えるロンの表情は無理やり笑っているよう。

 

 さらに、

 

"Congratulations"

 

と痛烈な一言を放ちます。

 

 先ほどの"hello"ですが、以前、YouTubeで英語学習者向けの動画を見たときに、「hello」という挨拶にはやや硬い響きがあるという話を聞きました。

 

 なので、友人や親しい人に「hello」と呼びかけるときには、満面の笑みで高いトーンで言うということでした。

 

 もしかしたらこの場面の"hello"にも、ロンのよそよそしさが表現されているのかもしれません。

 

 ともあれ、ロンはこの後もハリーに嫌味を浴びせ続けます。

 

 せめてロンとハーマイオニーさえハリーを信じてくれていればハリーも救われたはずですが、親友のロンからこのような態度を取られたハリーは味方を1人失ってしまいました。

 

 ロンの気持ちも分かるけれど、あなたがハリーを信じてあげないでどうするの!とロンに喝を入れたい気分ですグー

 

 せっかくスネイプ先生も登場してくれてウキウキしたのも束の間、ハリーとロンの仲が険悪になっていくので気持ちは沈んでしまいます・・・。 

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〜チェックした表現〜

・be under the impression that...→(誤って)...と思い込む

ダンブルドアの引いた年齢線に対して詰め寄るカルカロフの言葉。

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 次は第18章「The Weighing the Wands(杖調べ)」。

 

 これから校内でのハリーの立場が厳しくなりますねあせる

 

 読むのが辛いです・・・。