英語版「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」の第2章「The Scar(傷痕)」を読みました。
2章に入ってようやくハリーの登場です。
生々しい夢で目が覚めたハリーは、額の傷痕がひどく痛みます。
目が覚める前に見ていた夢というのが、第1章で描かれていたリドルの館での出来事。
前に傷痕が痛んだのは近くにヴォルデモートがいたからですが、プリベット通りに彼がいるはずがありません。
不安を感じたハリーはダンブルドアに手紙を出そうか迷いますが、あまりに馬鹿げていると感じて思いとどまります。
そんなハリーの心情で、心に刺さる描写がありました。
What he really wanted (and it felt almost shameful to admit it to himself) was someone like - someone like a parent:
ほんとうは(自分でそうだと認めるのは恥ずかしかったが)、誰かーー父親や母親のような人がほしかった。
なんて切ない
ちっとも恥ずかしいことではありません。
このときハリーはようやく14歳になったばかり。
こんな不安な状況でなくても、両親にいて欲しいに決まっています。
誰にも相談することもできず、底知れぬ不安に襲われるハリーですが、そのような存在がいたことに気が付きます。
名付け親のシリウスです。
シリウスからはダーズリー家に戻ってきてから2度手紙が届いており、もちろん誕生日のお祝いカードも送ってくれています。
ほんの2ヶ月前に出会った頼れる存在を思い出したハリーは、シリウスに手紙を書き、朝食を摂りにキッチンにおりて行きます。
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〜チェックした表現〜
1、white-hot→非常に熱い、(金属が)白熱状態の
ハリーの額の傷が痛んだときの描写。
2、Yours sincerely→敬具
傷が痛んだことをダンブルドアに手紙で知らせようかとハリーが迷う場面で。
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第2章の時点で、ハリーは新学期まで残り2週間です。
夏休みが約2ヶ月とのことなので、すでにひと月半くらいダーズリー家で過ごしていたことになります。
毎年嫌な思いばかりしているハリーですが、今年の夏はシリウスのおかげでだいぶ過ごしやすいようです。
というのも、名付け親の存在が発覚しただけでも驚きなのに、その名付け親が脱獄犯だということを聞いたバーノンおじさんたちは、ハリーに下手なことをするとシリウスがいつ自分達を襲いに来るかもしれないと恐れおののいているからです
続く第3章は「The Invitation(招待状)」。
いよいよ物語のはじまりという感じです!