英語版「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の第21章「Hermione's Secret(ハーマイオニーの秘密)」を読みました。 

 

 前章ラストで気を失ってしまったハリー。

 

 医務室のベッドの上で目を覚ますと、ファッジ大臣とスネイプ先生の会話が聞こえます。

 

 スネイプ先生は大臣に、ハリーたち3人はおそらくブラックによって「錯乱の呪文」をかけられていたのだと話します。

 

 なので3人の行動に責任はないけれども、そのせいで危うくブラックを取り逃していたかもしれないと。

 

 ついでにダンブルドア校長がいつもハリーを特別扱いしているということもネチネチ訴えます。

 

 さらに、ハリー本人のためにも特別扱いは良くないので、自分としては他の生徒と同じように扱うよう心がけていると。

 

 スネイプ先生、嘘はいけません!

 

 誰よりも生徒や寮をエコ贔屓しているのは他ならぬスネイプ先生ではありませんかDASH!

 

 ですが、シリウスのことは猿ぐつわまでしてしっかり縛り上げたとはいえ、意識を失っていたロンとハリー、ハーマイオニー、そしてシリウスを魔法で作り出した担架に乗せて城まで運んだというところに律儀さを感じます。

 

 同じ気絶状態にあって、スネイプ先生自身はシリウスによって宙ぶらりんにされたままあごはガクガク、つま先はズルズル、頭は天井にボコボコ・・・とひどい扱いでしたからあせる

 

 そんな話を聞きつつ、ハリーがシリウスの無実を訴えるため校長の元へ行こうとするとマダム・ポンフリーから、間もなくディメンターの「キス」が施されると聞かされます。

 

 驚くハリーの声を聞きつけたファッジとスネイプ先生が病室に駆け込んできて、ハリーとハーマイオニーは必死にシリウスの無実、および真の殺人犯ペティグリューが生きていることを訴えます。

 

 そこへダンブルドアが登場し、シリウスと話してきたこと、ハリーとハーマイオニーに話があることを伝えます。

 

 スネイプ先生はここで、

"And does my evidence count for nothing?"(我輩の証言は何の重みもないということで?)

と唸ります。

 

 ペティグリューの姿はどこにもなかったと話すスネイプ先生にハーマイオニーが「先生はノックアウト状態だった」と告げると、以前出てきた表現が再び登場!

 

"HOLD YOUR TONGUE!"(口出しするな!)

 

 スネイプ先生、見かねたファッジになだめられる始末あせる

 

 席を外して欲しいというダンブルドアの言葉でファッジが出ていきますが、スネイプ先生は動きません。

 

 ダンブルドアがシリウスの話を信じているのではないかと疑うスネイプ先生は、16歳の時にはすでにシリウスが人殺しの能力をあらわにしたと訴えます。

 

 スネイプ先生がかわいそうになるくらい、ダンブルドアに軽くあしらわれて退出するスネイプ先生。

 

 ドアが閉まると、ハリーとハーマイオニーはまくし立てるように事実を訴えます。

 

 ここからが正念場。

 

 ハリーたちの話を信じているダンブルドアですが、証拠もない状況で13歳の魔法使いの話は信じてもらえない。

 

 必要なのは「時間」だと。

 

 そこでハーマイオニーの秘密、つまり、この1年間同時に複数の授業に出ていた秘密が明らかにされます。

 

 ハーマイオニーが使っていたのは、「逆転時計(タイムターナー)」という、時間を戻す事ができるアイテム。

 

 ダンブルドアによれば、これによって複数の命が救われると。

 

 誰にも見られてはいけないという条件の元、危険なミッションに挑みます。

 

 3時間前に戻ってきたハリーとハーマイオニーはまず、バックビークを処刑から救います。

 

 そして時間が流れ、ハリーたちがディメンターに襲われる場面。

 

 ハリーは意識朦朧とする中で見たパトローナスを出した人影は父親だったのではないかと考えています。

 

 そして今、父親らしき姿が立っていたあたりから様子を伺うハリーですが、それらしき気配はありません。

 

 そうしている間にも、刻一刻とディメンターがハリーたちに襲いかかります。

 

 そこで意を決したハリーは、自ら守護霊の呪文を繰り出します。

 

 すると、見事な雄ジカの姿をしたパトローナスが飛び出し、大量のディメンターを追い払います。

 

 ハリーが見ていたのは、他でもない自分自身だったのです!

 

 無事に自分達をディメンターの手から救ったハリーは、シリウスが監禁される頃を見計らってバックビークに乗り、シリウスの元へ向かいます。

 

 そして、ハリーとハーマイオニーの連携プレーにより見事シリウスの救出に成功します。

 

 またも逃亡を余儀なくされるシリウスですが、最後にこんな素敵な台詞を残して飛び去ります。

 

 "We'll see each other again,"(また会おう)

 

  "You are - truly your father's son,Harry..."(君はーー本当に、お父さんの子だ。ハリー・・・・・・)

 

 早く2人が再会できますように!

 

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〜チェックした表現〜

 

1、on the spot→(すぐ)その場で、ただちに

 ファッジが居合わせたら、その場でシリウスを殺させただろうと言うハリーの台詞。

 

2、stag→雄ジカ

 ハリーが出したパトローナスの姿。

 

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 次は第22章「Owl Post Again(再びふくろう便)」。

 いよいよ最後の章です。

 

 「アズカバンの囚人」はシリーズの中でも一番好きなタイトルなので読み終えてしまうのがとても寂しいですが、好きな話だからこそ最後まで楽しみたいと思います。