フェントン作曲の初代「君が代」 | 愛蘭土竪琴通信

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アイルランド・ダブリン発
ハープ奏者 村上淳志のブログ

今朝は、アイルランドを訪問中の皇族の高円宮久子さまをお迎えするために、尺八奏者のフィリップとChester Beatty Libraryで演奏しました。

 

 

 

 

セレモニーの冒頭で、ジョン・ウィリアム・フェントン(1831-1890)が1870年に作曲した初代「君が代」を演奏しました。あまり知られていませんが、コラール風のきれいな曲です。

 

フェントンがアイルランドのコーク州キンセール出身であることから、日本とアイルランドの交流を象徴する選曲でした。

 

 

 

 

フェントンの君が代は美しい旋律ですが、日本語の音節に合わないという理由で、あまり評判はよくなかったようです。

現行の君が代は1880年に作曲されました。

 

君が代の歴史を紐解いてみると興味深いです。

「ふしぎな君が代」(辻田真佐憲、幻冬舎新書、2015年)という本も出版されています。

 

Chester Beatty Libraryではちょうど日本の版画展が開催中だったので、鑑賞して帰りました。

 

さて夜になってから、友達から突然「おめでとう!」とメッセージが届きました。何のことかと思ったら、今朝のセレモニーの様子がRTÉ国営テレビのニュースで流れたとのこと。フィリップとDeadman's Marchを練習しているところをばっちり撮られていました。どうせならフェントンの君が代がよかったのだけれど。この次にネクタイを締めるのはいつだろう。髪も3ヶ月放置しているのでぼさぼさです。こちらのRTÉのサイトは日本からでも視聴できるでしょうか。

https://www.rte.ie/news/dublin/2017/0708/888734-japanese-art/

 

ダブリンの夏は肌寒いくらい涼しくて快適です。

今のうちに日光を浴びておきます。

毎朝サギに挨拶しながら運河沿いを歩いて、プールに泳ぎにいっています。