2008.02.02
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13:28
JST Updated
- CNN バグダッド(CNN)
第六文:事件についての憶測(国防総省の見方)イラクの首都バグダッドにあるペット市場2カ所で1日起きた連続自爆テロで、
知的障害のある女性2人が体に爆弾を巻き付けられ、
携帯電話を用いた遠隔操作で起爆されていたことが分かった。
イラク政府当局者が明らかにした。
爆弾はダイナマイトに殺傷能力を高める玉などが仕掛けられており、女性2人はベルトを装着していた。
2人は爆弾の存在を知らず、市場へ入ったともみられている。
2人の国籍などは明らかでない。
これらテロ実行犯の組織的背景は不明だが、米国防総省はイラク・アルカイダ機構の犯行と見ている。
テロはバグダッド中心部にあるガジル市場などで発生、少なくとも98人が死亡、200人以上が負傷している。
同市場はこれまでも爆弾テロの標的となってお り、
昨年11月には鳥かごに隠された爆弾が爆発し、13人が死亡、58人が負傷している。
市民の憩いの場でテロを起こし、現政権への反発を煽る狙いがある とみられる。
同市場は金曜日だけに開場、ペット愛好者でいつも混雑している。
犬、サル、オウム、ハトや熱帯魚などが売られている。
(ソース )
さて、このニュースを分析してみる。
第一文:事件についての説明(場所、日付)、分かったこと。
第二文:情報源(イラク政府当局者)
第三文:事件詳細(犯行時の犯人の状況)
第四文:事件について憶測(犯行時の犯人の状況)
第五文:事件詳細(犯人の国籍)
第七文:事件詳細(被害状況)
第八文:関連情報(過去のテロ)
第九文:事件動機の推測(政権転覆が目的)
第十文:テロ現場の普段(市場についての説明)
第十一文:テロ現場の普段(市場についての説明)
犯人について→テロ関連情報という流れで、
一番伝えたいことは犯人とその黒幕である。
これらから読み取れるように、
情報源は、イラク当局、国防総省である。
よって、事実がどうであれ、テロに反対の姿勢で報道されることが予想される。
そして、単にテロが起こったことではなく、
「知的障害者の女性操作して」という見出し、
「2人は爆弾の存在を知らず」という記述から、
実行犯は無実であり、その黒幕が諸悪の根源であるかのような印象を与えている。
また、「二人の国籍」と書いてあるように、どこの国籍であるかが重要視されている。
テロが起こったことが大事なのか、テロを起こした実行犯の国籍が重要なのか。
もし、国籍が判明したらどうするのか?
おそらく、報道されていることは事実であり、事実を伝えることは
一定の価値があるだろう。
では、このような報道がなされることによって、
人々はどのような印象を受けるか?
受け手にメディアリテラシーがあれば大丈夫なのか、
発信側がより工夫すべきなのか?
それとも、何も問題は無いのか?
ここでは疑問提起だけにとどめておく。