正確に言うと、今も不安はある。
でも、あの時の私は今の何十倍も不安を感じていた。
「もうどうしよう...」
洗濯物を取り込みながら、様々な思いが脳裏を駆け巡る。
「こんなとき、どんな風に考えれば楽になるんだろう...」
そんなことを考えながら、視線をベランダに移す。
まだ取り込んでいない洗濯物が目に入った。
次男のパンツだ。しまむらで買った小児用の青いパンツ。
ふと手に取ると、こう書いてある。
Believe in yourself
自分を信じなさい
思わずハッとした。
あることを思い出したからだ。
今年の秋に読んだ 『こうして、思考は現実になる<2>』 という本の中に、
こんなエピソードがある。
『こうして、思考は現実になる』という本を読んだ、ある作家のお話。
この本の中に、ある実験が紹介されている。
その実験は、48時間意識を集中して、
宇宙からの贈り物を探すというものだった。
目を凝らして探せば、宇宙の小さなウインクに気づくことができ、
それに気づけば、自分がいつも宇宙に助けられていることがわかるという。
その作家は、早速やってみた。
実験を始めた頃、その作家は聴衆の前でスピーチをする機会があった。
スピーチを終え、控室に戻り、コートを着て部屋を出ようとすると、
部屋にいた男性がテーブルの上にあった、あるものを手に取るとこう言った。
「ねえ、これはきっと、きみのものだと思うよ。」
その男性が渡してくれたのは、天使の羽の形をしたチャームで、
裏に「Believe(信じる)」という文字が刻まれていた。
見た瞬間、それが宇宙からの贈り物だとピンと来たいう。
その作家は、いつも天使の存在を身近に感じていたそうで、
羽の形は彼にとって、とても大きな意味があったそうだ。
さらに「Believe」という言葉も同じくらい大きなインパクトがあったという。
なぜなら、この贈り物を受け取った時、彼は本を出したばかりで、
「本当に、すべてうまくいくだろうか?」
という不安に駆られていた時だったから。
そんな時、「信じなさい」という天使からのメッセージ。
これは、「今、進んでいる道は正しい」という紛れもない証拠であり、
この実験のおかげで、宇宙は一番助けが必要なときに
必ず現れてくれるのだと確信したとのこと。
ちなみに、これは実験を始めてから38時間後のことだったそうだ。
うーん。
なんと女心をくすぐる素敵な話だろう。
なんてドラマティックな展開だろう。
ああ。羨ましい!
まるで取ってつけたみたいに美しいストーリーじゃない?
私もそんな物語の主人公になってみたい!
その本を読んでから、
そんな思いがずっと頭の片隅に残っていた。
そんな冬のある日....
あのメッセージが....
Believe in yourself
自分を信じなさい
でも....
パンツ......?
しまむらで買った子供のパンツに、宇宙からのメッセージ....?
よりによって、なんでパンツなんだ。
私がそんなにパンツを身近に感じているとでもいうのか!?
そりゃあんた。毎日身につけてるし、たたんでもいるが...
「身近」ってそういう意味じゃないだろ、この場合。
ちっともドラマティックじゃない!
女心をくすぐるどころか、笑い心をくすぐるだけね、人に話しても。
まあ。別に私はそのとき実験してたわけじゃないから、
パンツの文字を贈り物だと考える必要もないんだけど。
でも。そのパンツに書かれたメッセージを、
きっと宇宙からの贈り物だと信じて今日まで生きてきました 泣。
不安も少しは解消しました。ええ、まあ。
とりあえず、ありがとう。次男のパンツ.....
それにしても。宇宙の諸先生方。
今後、私にプレゼントを頂ける際は、ぜひロマンティックな展開でお願いします。
ちなみに...
『こうして、思考は現実になる』の中に、こんな実験があります。
「48時間以内に黄色い蝶々を引き寄せる」
「そっかー。黄色い蝶々かー。できるかなー?」
車を運転しながら、鼻歌まじりにこう考えた次の日の朝。
「ねえ母ちゃん、見て見てー。」
娘が呼んでいます。ねえ。「ママ」って呼んでくれない?
「うん?何?」
娘の視線の先にある庭の方を覗いてみると...
「ほら、蝶々!」
黄色い蝶々が、ひらひらと庭の中を舞っています。
普段、庭で蝶々を見かけることがあまりないので、これには驚きました。
これを「偶然」という言葉で片づけてしまうには、私という人間は
人の思考が本来持っているであろう力を信じ過ぎています。
それにしても。
引き寄せの法則って不思議です。少なくても私にとっては。
この時の蝶々みたいに、割にさらっとうまくいったのかなと思うこともあれば、
なかなか思うように行かないことも、ままありまして。
このスキル。
コツをつかんで完璧に身につけられたらどんなにいいだろう。ほんとに。
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応援してくださってるあなた!





