ネル フィルターは“より厚みがある方がよい”と言われる。また、“使い込んで、目が詰まってきた方が良い”とも言われている。なぜだそのように言われるのだろうか。厚みがある利点は、“内側から外側までの距離が長くなる”。より長い濾過行程によってしっかりと微粉を受け止められる”と言う事で、正確な濾過によって抽出後、コーヒーに混じってしまった粉から混ぜたくない成分が更に抽出される。と言うことがない。多くの解説はここに視点を持ってこさせている。表だった表現をされていないところでは、“ファーストステージに於いて、最下部に到達する前にフィルター側面に接触した水分子をフィルター外から下部へ落とさない”いわゆる横漏れ防止に一役買っている訳である。ペーパーフィルターを例に取ってみよう。最下部に到達する前に、フィルター側面に接触したお湯は、コーヒー層を通過するより、抵抗の少ないフィルターとドリッパーの間を滑り落ちる。更に細かく解説すると、フィルターを横断する際には大きな抵抗となるが、1度水分が浸透してしまうと、水分子を次から次へと渡し、かなりスムースな移動が行える。外側に出てしまった水分子は、フィルターとドリッパーの間には何の遮断物がないため、フィルターの外側に流れを作って内側にある水分子を引き込んでしまう。悪い方向にどんどん転がってしまうループが出来上がって、もう元に戻すことが出来なくなってしまう。話をネルに戻すと、フィルター側面に接触してしまった水分子はフィルターの外側まで伝う流量がない。ペーパーより目が粗いため、フィルターを横断(にじみ出す)することは容易であるが、外に流れを作れない。では、ネルフィルターに接触した水分子がフィルターの中を縦方向に移動すれば、ペーパーと同様な流れ方を作る事になる。と考えられなくもないが、縦方向に移動するには、フィルターのファイバーが大きな抵抗となって、スムースに行うことが出来ない。言い換えれば、フィルターはより厚みがあり、より目が詰まった方が水分子が外に出にくい分、粉の層全体から平均的に成分を引き出しやすい。また、粉との接触距離が増しコクのあるコーヒーを作ることが出来る。
しかし、粉に水分子がしみ込む形状と同調した形のフィルターを使って、注入をコントロールして行けば“厚み”や“目の詰まり”は問題にならない。逆に、柔軟性や縫製面では薄手で粗めで作った方が、思った形状に作ることが出来る。今のところ思い通りの形状に作るには薄手の方がベターだと言える。
しかし、粉に水分子がしみ込む形状と同調した形のフィルターを使って、注入をコントロールして行けば“厚み”や“目の詰まり”は問題にならない。逆に、柔軟性や縫製面では薄手で粗めで作った方が、思った形状に作ることが出来る。今のところ思い通りの形状に作るには薄手の方がベターだと言える。