業務用ミルでは高速カッティングミルが良いとされている。
 高速に回転するメリットは粒度がそろう事にある。
ゆっくりと回転すると刃が豆(粉)を引きずり、位置や方向が変わってしまう。様は乱切り状態。
デメリットは仕事をしなかったエネルギーが熱に変換される事や編心が起こりやすくなる。
 カッティングミルは文字通り切り刻んで挽いて行くタイプ。
それに対して、臼歯式はは豆を粉砕して粉状に挽いて行くタイプ。
基本的には高速カッティングミルが良いのだが、粒度を揃える為のファクターは他にも存在し、カット歯であっても刃上で指を軽く滑らせても切れる事はない程度のモノである。
★粒度を揃える為のファクターの重要な一つに、回転するブレードのアッセンブリーに編心を起こさせない事がある。
特にカッティングミルは片支持になっているモノが多く、編心しやすいので軸が垂直・ブレードが水平配置になっている。
 回転するブレード間のクリアランスにバラツキがあれば、大きく開いた隙間の部分からは粒度の大きい粉が、小さく開いている部分からは小さい粉が出てくる。
 o 軸・軸受けとブレードのアッセンブリーの精度と鋼材の質。
  始めから歪んでいる部品や歪んで取り付けられていたり、甘えが多ければ当然、編心を来す。
  材質が弱ければ回転中に変形して編心を来す。また、軸・軸受けが摩耗してくると甘えが大きくなる。
 o ブレードのアッセンブリーのバランス。
  回転面の重量が均等に配置されていないと回転する力が均等に働かず編心を来す。軸が水平・ブレードが垂直配置になれば重力の影響をもろに受けて顕著に表れる。
★行程距離とブレード口径によって粒度のそろいと摩擦熱に影響する。
  行程距離が長い(刃の挟み角方狭い)方がゆっくりと大きさを揃えて行け、粒度を揃えやすいが接触面が広くなるので摩擦熱の発生も多くなる。
ブレードの刃先だけに豆が触れるわけではなくサイドにも押さえ付けられる。この面の抵抗でも多くの摩擦熱が発生している。
 ブレードの口径が大きくなるほど、ブレードの設計に自由が利くが重量の増加やバランスとテコの作用によってによって編心を起こしやすく、精度・鋼材の質を問われる。
もし、カッティング歯が良質の出刃包丁の様な材質・鋭さであったのら、必ずしも高速に回転する必要が無くなる。
力を掛けず、引きずらずにザクザク切れていったら回転する最小限のスピードで回転すればよい事になり、摩擦熱を最小限に止める事が出来る。
 国産の小型リードミルも販売されて、確かにこのミルで挽いたモノとカッティングミルで挽いたモノとを淹れて飲み比べてみれば、格段に雑味のないすっきりとした味わいになる。しかし、挽ける量/時間があまりにも少ないのと、その割に価格が高すぎる為、実用的ではない。