30歳を過ぎたあたりからランニングを始める人が多くありませんか
学生時代は校庭を1周するのも辛かったのに、
30過ぎてからハーフマラソンを走っちゃう人いますよね。
これには科学的な裏づけがあります
有酸素運動と無酸素運動の違いをご存知でしょうか
有酸素運動とは、酸素によって作り出したエネルギーを使う運動のことです。このエネルギー産生回路をミトコンドリア系と呼びます。なぜならミトコンドリアが酸素を利用してエネルギーを作るからです。
一方、無酸素運動は酸素ではなく、筋肉に貯めてある糖質から作ったエネルギーを使う運動のことを言います。このエネルギー産生回路は解糖系と呼ばれています。「読んで字のごとく、糖を分解してエネルギーを作るわけですね。
ちなみにエネルギーと聞くとスピリチュアルパワーか何かと思う方がいらっしゃいますが、人の身体を動かすのはATP(アデノシン3リン酸)というエネルギーなんですね。「生体のエネルギー通貨」と言われるように、ATPがなくなると肉体活動ができなくなります。バッテリーがなくなると電気がつかなくなるのと同じですね。
この2つのエネルギー産生法にはそれぞれ特徴があります。
ミトコンドリア系
エネルギーを作るのに時間がかかるが大量のエネルギーが作れる
高体温の環境で作られる
長時間の有酸素運動に最適
解糖系
短時間でエネルギーを生み出すけど少量である
低体温の環境で作られる
短時間の無酸素運動に最適
10代や20代前半は解糖系が、30代以降になると次第にミトコンドリア系が優位に働くようになります。よって、若いときは短距離などの瞬発的な運動を、年を重ねるとジョギングなどの持久力が必要な運動を得意とするわけです
ちなみに解糖系のエネルギー回路では、代謝産物として大量の乳酸と活性酸素が発生します乳酸は筋肉疲労物質と呼ばれるもので、蓄積すると血液や筋肉が酸性に傾き、筋肉の動きを大きく阻害します。10代~20代前半までは代謝速度が速いため回復も早いのですが、30代以降は代謝が追いつかず溜まる一方になってしまいます
大人になってからの激しい運動がなのはこういった理由からなんですよね。
自分の身体に合ったエクササイズ方法を見つけましょう