こんな素敵な映画企画、誰が考えたのでしょう
新しいものには巻かれろと言いますが、やはり古い名作は残されていくべきですよねプリント上映ではないけど、技師も必要なくて気軽に上映できるのがHDCAMテープの特徴というのであれば、今後もこういう昔の逸品を是非映画館で流していただきたいものです。
で、今回はなんと、私の大好きな2作品
「アナザーカントリー」と「眺めのいい部屋」
「モーリス」を足せば耽美3部作で完璧だったのに ←私の個人的な解釈ですがね
これを選んだの、というかそもそもこの企画を考えたの、絶対女性だと思いますね
「アナザーカントリー」は1930年のイギリスが舞台で、英国のパブリックスクールに通うエリート男子学生を描いたドラマ登場する女性はたったの2人であとは全員男の子。うふ私が最初に見たのはもう10年以上前ですが、主演のルパート・エヴェレットの美しさに脱帽した記憶があります。そしてあの「ブリジット・ジョンーズの日記」でトナカイの刺繍が入ったセーターを着ていたコリン・ファースも見惚れるほどの美少年ぶり
右:コリン・ファース
キャッチコピー「一生、女は愛さない」でもわかるように、ルパート演じる主人公のガイはゲイです。って別にダジャレじゃありません。。
英国の上流階級に属する未来の紳士がゲイであることは許されません。というか大きな欠点になります。政治的活動に深入りすることも排除の対象。ガイの親友であるトミーは共産党を強く支持しており、彼もガイと同様周囲からは白い目で見られることになります。自らの性に目覚めゆくガイと、自らが信じる主義に傾倒していくトミー。英国パブリックスクールの閉鎖的な色と空気が、彼らの自由な意識を一層色濃いものにしてゆく。
映像とキャストはもちろん、音楽も絶品で、イギリスものやBLものが好きな人には絶対にはずせない珠玉の名作です
「眺めのいい部屋」は、、、もう本当に好きです
DVDも持ってるし、何度観たことか・・。基本的にジェームズ・アイボリーの映画はどれも好きですね。しかし、これほどロマンチックな映画はなかなか他にありません。典型的な中流階級のイギリス英語で、会話にウィットが効いているところも好き
舞台はフィレンツェに始まり、イギリスのカントリーサイドへ。ヘレナ・ボナム・カーター演じるイギリスのお嬢様・ルーシーと、マギー・スミス扮する叔母のシャーロットがフィレンツェへ旅行にいくところから始まります。ホテルに着いて通されたのは、眺めのない部屋・・・「アルノ河が見えると思ったのに・・・」とルーシー。食事へ降りると、そこにはエマソン親子(父&息子)がおり、眺めのいい部屋に泊まる彼らは部屋を交換してもいいと申し出る。
面白いのは叔母のシャーロットで、典型的な英国淑女である彼女は自らの希望は決して申し出ず、相手が提供するのを待ち、受け入れるという性格。ここでも突然の申し出に対して失礼だと憤るシャーロットは、一度申し出を辞退するが、たまたま同宿していた地元牧師に促されて彼らの親切な申し出を受け入れることになる。こういうシャーロットの強がる一面は他の場面でも多々あり、コミカルに描かれていてオモシロイ
ちなみにこのエマソン親子はルーシーたちよりも少し低い階級に属すものと思われます。父親のゃべり方もしかり、彼らの大胆な行動もしかり、ルーシーにはジョージの行動全てが新鮮に映るわけです。ルーシーの弟と全裸で駆け回り、水浴びをするジョージに対して、婚約者であるセシル(ダニエル・デイ・ルイス/上記の写真右)はキスの仕方もしらないウブなガチガチの英国紳士・・
このダニエル・デイ・ルイスが素晴らしい「ギャング・オブ・ニューヨーク」とか「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」の彼からは想像もつかない。。
次第にジョージに対して思いを寄せ始めるルーシーですが、それとは相反する態度をとってしまい、彼女の気持ちとは裏腹な事態へ。。どうするのルーシーラストシーンがたまらないーーーー
美男子を拝みたい、えもいわれぬロマンチックな恋を拝みたい方は是非