前回 は原発の仕組みと放射線の基礎知識をご紹介しましたメガネ
 
ここでは意外に知られていない原発の「裏の顔ゾロ」を書いていきます。できるだけ多くの人に知っておいてほしい事実であると同時に、自分としても「やはり原発はやめるべきだ」と確信した理由がここにあります。


原発ができる前まで主力エネルギーとして使われていたのは石炭を燃料とする火力発電です。石炭は自然界に存在するただの鉱石であるため、採り続けていればいつかはなくなってしまいます。しかも燃やすと二酸化炭素が発生するため、環境にもよろしくありません。


そこで脚光を浴びたのがウランですひらめき電球


ウランの核反応は普通の化学反応に比べ、桁違いのエネルギーを生み出します。その威力が発揮されたのが、何十万人もの命を奪った、広島と長崎に落とされた原爆です。しかしこの核エネルギーはいつからか「未来のエネルギー源」として注目されていきました。世界で唯一の被爆犠牲国である日本。その恐ろしさはどの国よりも分かっているはずなのに。。


では石炭とウラン、世界にはどちらのほうが多く存在するのでしょう?
 
 
圧倒的な埋蔵量を誇るのは石炭で、ウランはなんとその数十分の一しか存在していないそうです。化石燃料が枯渇してしまうから開発されたのが原子力じゃなかったの!? どうやらそうじゃないみたいですね。「原発を建ててトクをする人たちがいるから」というのが本当の理由みたいです。


日本の電力会社は独占企業です。例えば関東に住む人たちは、料金に不満があっても東京電力からしか電気を買うことができません。電力会社は電気事業法で「利潤」(事業報酬)を出すことが保証されています。必要経費にこの「利潤」を足した総額が全て電力会社のもうけになるように電気料金を決めます。ではその「利潤」はどうやって決めるのか?たくさん物を売って利益を出す企業とは違って、電力会社は「資産」に報酬率という一定のパーセンテージを掛けて「利潤」を決めます。


そこで原発の登場ですクラッカー


原子力発電は建設費だけで約5000億円、研究開発などの投資費も莫大です。それらがすべて「資産」となって「利潤」をつり上げるわけです。原発に投資すればするほど電力会社が儲かる、そういうシステムになっています。よって、その利潤は電気料金に上乗せされて、私たちの支払う電気料金もどんどん上がるというわけですなにそれ
 
 
日本の電気料金はなんと世界一高いんですよ!!ムカムカ

六本木ヒルズやTDRも自家発電にしちゃうわけですねDASH!

「原子力はエコだ」という文句聞いたことありませんか?化石燃料を燃やすと必ず二酸化炭素が出るのに対し、原子力は核分裂を起こすわけですから、発電時には確かに環境を汚染することはありません。しかしビックリマーク原子力発電を運転するまでに多量の二酸化炭素を放出しているのです!まずはウランを採掘、運送します。ウランはそのままでは使えないので、「製錬」をします。次にその製錬したウランを今度は原子炉で燃やせるように「濃縮」します。さらにはそのウランを「加工」して燃料棒の形にしなくてはなりません。


ここまでの過程で使われるのはほとんどが石油であり、化石燃料なのです。おまけに原発を覆う巨大なコンクリートと鋼鉄は大量の二酸化炭素を出しながら作られます。2008年、「原子力はクリーンでエコ」という宣伝文句に、日本広告機構のJAROが「不適切な表現である」という審査を下しました。それでも政府と電力会社はそれを無視してこの宣伝活動を続けていたんですウキャー!

 

 

 

 
原発は一度運転し始めると1年は稼働率100%で発電し続けるため、電気が余ってしまいます。実は私たちが消費している電力は原発が生み出す熱量のほんの3分の1なのです。ではその余った熱はどうしてるのかというと、海水を原子力発電所に引き込んで、それを温めて海に捨てているのです。

これによって、
海水の温度は7℃も上昇してしまいますビックリ 波


7ですよ!日本にある原発は全部で54基、すべてあわせてなんと1000億トンもの温まった水が流されているといいます。私が原発にどうしても賛成できない理由は実はここにありました。原発は、人類が生命体の中で一番優位であることを盾にあらゆるものに犠牲を強いて、私欲のために環境を顧ず、科学を濫用してできた最たるものと思ったからです。

 
この世のすべての生命体の源は海です波 私たちの体内に流れる血液はなめてみると塩からいですよね。これは海に存在する天然のナトリウムからきているといいます。海水が7℃上昇すれば、そこに住む魚やさまざまな生物は生きていくことができなくなります。
 
 
人間は誕生以来、様変わりする環境に適応するために進化を遂げてきました。他の動物もそうです。私たちは自然に対して変化を強いることはできないんです。その生命の源である海を汚す行為、それが許されるとは私は思いません。命ある食べ物の恩恵を受けて生きる私たちは自然に対し敬意を払い、何より感謝しなければいけません。私たちの肉体はやがて自然へと還るのですから。原発は自然へと還ることができると思いますか?自然に還るどころか、たとえ廃炉になったとしても気が遠くなるような先の未来にわたってその「負の遺産」を管理していかなくてはなりません。年数にしてみると低レベル放射性廃棄物で300年、高レベルだとなんと100万年だそうです。

 
次のチャプターでは放射線から身を守る方法、レメディの紹介です蝶々