手塚治虫は何かを知っていたのだろうか、、、?😅








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本編中に衝撃的なキーワードが!

サンダーマスクという名称は、サンダーが実体化する際のグロテスクな半獣半人の姿を、劇中の手塚がデザインした全身コスチュームで隠したことに由来する。これは、ドラマ版で人間サイズから巨大化する際の「サンダー二段変身」を、手塚なりの解釈で取り入れたものだ。
作者自身が作中の騒動に巻き込まれていくというメタ構造のストーリー展開、光一と高瀬博士の娘・あゆみの恋愛を交えながら描かれるヒーローバトルは、思わぬ結末を迎えることになる。苦みと美しさが混然としたラストシーンは、読む者に強い印象を与えるだろう。

本作は、ヒットに恵まれない手塚の「冬の時代」真っただ中に描かれたものであり、しかもドラマ終了に併せて連載終了となったことから駆け足の展開となり、時に「失敗作」と評されることもある。しかし、そんな事情と切り離してフラットな目線で読めば、手塚ならではの特撮ヒーローに向けてのアプローチや、意外な読み応えを感じられる野心作と捉えることができるはずだ。

さらに驚愕すべきは、本作に登場するデカンダーに協力する秘密組織の名前……これが何と「オミクロン」なのだ。彼らが目論む人類粛清と現在のオミクロン株の猛威が見事に重なるのは、単なる偶然と片付けるべきか――改めて手塚作品の先見性に震えることだろう。

このたび刊行される《オリジナル版》は、手塚プロに保存されているオリジナル原稿からの新規スキャン・新規製版による高画質印刷で、A5大型判での単行本化。全扉絵(原画版・連載版の2種類)・新連載予告・カット類の初再録はもちろん、巻末ギャラリーや図説も充実。
さらに、『ウルトラマン』『ウルトラセブン』『マイティジャック』などの特撮デザインで知られるアーティスト・成田亨氏によるサンダーマスクのプロトデザイン画、成田氏の長男・成田カイリ氏への新規インタビュー、また、SF特撮作品に造詣の深い金田益実氏によるドラマ版の考察文も掲載される。
特撮テレビドラマに翻弄された失敗作か、それとも挑戦的なタイアップ漫画か。新たな形で甦る『サンダーマスク』の真の魅力を、その目で確かめてほしい。

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