- 手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)/新美 南吉
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今回この黒井健さんの絵本で読みました。
ふっくりとしたやわらかいタッチの絵がとても好きです。
おそらく絶大な評価と支持を受けているのではないかと思います。
今回セミナーでは意図的にこの絵にしました。
子狐の「ぽんぽん」の柔らかさがたまらない可愛さで子どもらしく
母狐の美しさも母性愛のシンボルに見えるからです。
色合いも柔和でどこもはっきりした輪郭に縁取られていないので
境界を感じさせません。
母の子への絶対的な愛情と子の母狐に対する信頼。
境界線をなくすことでこれがどこからかひとつに解け合って
一体になっていると感じるからです。
ページをめくるたびに美しい世界が広がります。
原色が全く無く、抑えた色調の中に日本の風景の暖かさ
優雅さ、穏やかさが溢れます。
黒井健さんはどんな思いでこの本の絵を描いていったのでしょうか。
場面場面にでてくる狐の子の表情の豊かさ、雪や灯りなどの質感
温度、音などが絵から伝わってきます。
この絵本を読み終えた後は暫らくはシーンと静寂が会場を包み
込んでいました。まるで音楽会の演奏後のようでした。一瞬静寂が
あたりを包みこんでいました。
お話も絵も両方とも優れた芸術です。チカラある作品は
人に感動を与えますね。
お子さんがいらした是非読んであげていただきたい一冊です。