病院実習が始まった、特になんの問題なくとても楽しい実習だった。
専門的な技術を学ぶことは非常に楽しい。
私は将来の希望を生殖医療分野と定めていた。
なぜなら私は子孫を残すことができないが、その手伝いや研究には携わることが可能だろう。
人が生まれる瞬間というものは、きっとなんとも代えがたい瞬間なのだと思う。
私が今まで生きてきてやりたい仕事、それはまさに自分を救う職業なのかもしれなかった。
病院実習は私に時間を与えてくれた。
普段は仕事と学校でもう何もする時間がなかった。
しかし実習中は仕事をすることはできず、18時には自宅に着くことができた。
実習の買えり私はふらっとBARに入った、お酒は好きなので時間があるときや悩みがあるときは行ってしまうのだった。
マスター「いらっしゃいませ」
カウンターしかない少し薄暗い感じのBAR、音楽も落ち着いていて私は気にっていた。
私「こんにちは」
BARでは匿名で隣の人と話したりするのが面白い。
私は会社員風の男性の横に座った。
私「よくいらっしゃるんですか?」
会社員「まあそこそこの頻度では来てるかな~、よく来るんですか?
私「私も何か飲みたいときにふらっと来る感じですね。」
会社員「ああ、じゃあ飲みたい日だったんですね。」
私「まあそんなところですね。」
会社員「仕事系ですか?」
私「うーん 特にこれっていうのはないんですけど、しいて言えば恋愛になるんですかね」
会社員「あらら、今日はそういう人が多いね」
私「私以外にもですか?」
会社員の横にすらっとした女性がいた。
女性「私のことですか?」
会社員「さっき話してたからさ」
私「そうなんですね、ただ私のは少し複雑でして」
女性「私もそうかな、だって私女性に告って撃沈したからね」
私はどんな人生歩まされてるんだって思った、そんなピンポイントでそんな人に出会うものなのか。
私「私は告白してないのですが、相手は女性なんですよね」
会社員「・・・まじか」
そんなこんなでその女性といろいろな話をした。
最終判断は自分だが、告白ぐらいはしとかないと後悔するよとのことだった。
後悔か、私の一番嫌いな言葉だ。
ただ言われた側はどうなんだろう、せっかくこんなに仲良くなったのに関係が壊れないか怖くて仕方なかった。
最後に私は女性に告白した方のどこが好きだったのか聞いた。
女性「私は性別なんて考えてはいない、彼女を人間として好きなんだ」
その答えはどうなんだろう。
恋愛はどの方向から見ればいいかわからないなぁ
人を好きになる理由はなんだろうと思った。
私は恋をした。 昔中性の彼にも恋をした。
その時は確かに性別なんてものはあまり考えてなかった。
確かに、カッコいい かわいい 綺麗 は一つの重要な要素であることはわかる。
ただそれだけで人間は恋をしないのかもしれない。
重要なことは人間として相手を好きになれるかということだと思った。
さて、性別はどちらの要素のに含まれるのだろう。