話題になっているので、ご存じの方も多いと思いますが、カタルーニャ国際賞受賞における、村上春樹さんの受賞スピーチ。じっくり読みました。凄い。
高校からハルキストです。
深遠ななにかを感じさせる、不思議な空気感のある小説が好きです。
エルサレム賞のスピーチも本当に素晴らしいと思います。
神さまは、村上さんに、これらの素晴らしいスピーチによって、世界中の人にメッセ-ジを送るために、オリジナルな文章を書く才能を与えたんじゃないかな。
そう、神宮球場でw
(以下、「 」内スピーチより抜粋)
「我々は死者を悼み、災害に苦しむ人々を思いやり、彼らが受けた痛みや、負った傷を無駄にするまいという自然な気持ちから、その作業に取りかかります。
それは素朴で黙々とした、忍耐を必要とする手仕事になるはずです。
晴れた春の朝、ひとつの村の人々が揃って畑に出て、土地を耕し、種を蒔くように、みんなで力を合わせてその作業を進めなくてはなりません。
一人ひとりがそれぞれにできるかたちで、しかし心をひとつにして。
その大がかりな集合作業には、言葉を専門とする我々=職業的作家たちが進んで関われる部分があるはずです。
我々は新しい倫理や規範と、新しい言葉とを連結させなくてはなりません。
そして生き生きとした新しい物語を、そこに芽生えさせ、立ち上げてなくてはなりません。
それは我々が共有できる物語であるはずです。
それは畑の種蒔き歌のように、人々を励ます律動を持つ物語であるはずです。」
メディアでは、つい原発に反対する言葉ばかりがピックアップされがちですが、「畑の種まき歌」のように人々を励ます律動をつくる物語を立ち上げようという呼びかけ、その共有する物語に、わたしたちの目指すせかいの新しい在り方がある。
それは、ひとりひとりがそれぞれにできる形でいい。
ああ、本当に勇気になりますね。
村上さんの次回作を心待ちにしながら、わたしもできることをします。
きっと、村上春樹はノーベル文学賞と平和賞をW受賞するんじゃないかな。そして、世界史に残るスピーチをするんじゃないかな。
スピーチ全文(上)
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040017000c.html
スピーチ全文(下)
http://mainichi.jp/enta/art/news/20110611k0000m040019000c.html
*携帯からだと、料金がかかる模様。PCで検索すればすぐ出てくるよ☆