今日は仕事を定時であがってサントリーホールへ。
新年度の繁忙期が落ち着き、最近は早めに帰れることもしばしばあります。
6月からはまた忙しくなりそうなので早めに帰れるときはさっさと帰ることを心がけています。


☆トーマス・ヘンゲルブロック/ハンブルク北ドイツ放送交響楽団@サントリーホール
・モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》序曲
・メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(Vn.クリスティアン・テツラフ)
・J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番より「ガヴォット」(アンコール)
・ブラームス:交響曲第1番
・ドヴォルザーク:チェコ組曲より「フィナーレ」(アンコール)


NDRは5年前にドホナーニとの来日公演を聴きに行って以来。そのときはブラ3&ブラ1というプログラムでした(たしかそのときのブラ1は倍管)。

《フィガロ》は実演で聴くのは意外にも初めてのような気がしましたが、軽快な小気味良い演奏で冒頭にふさわしい華やかな音楽でした。オケの音色は5年前よりも柔らかく、温かみを増していたように感じました。ヘンゲルブロックは古楽中心にやっている指揮者というイメージが強かったのでもっとピリオドアプローチを強調してくるのかと思いましたが、そんなことはなかったです。
メンデルスゾーンのソリストはクリスティアン・テツラフ。3年前のノット/バンベルク響のブラームス・チクルスで協奏曲を聴いたときも同じことを思いましたが、この人の音色はとても落ち着いていてどちらかというと暗く冷たい音色に聴こえるのですが、そこには一種の狂気にも似た尋常ではないエネルギーが包含されていて、他のヴァイオリン奏者とは一線を画した稀有な存在だと思います。今回のメンデルスゾーンもオーソドックスなものではなく、情熱と冷徹さと狂気と美しさが混濁した素晴らしい演奏でした。オケもしっかりとソリストを支えながら、音楽を楽しんでいるように聴こえました。

メインのブラームスはかなり編成を大きくし、コントラバスを両翼に配置するという珍しい陣形でした。首席はどちらにいたんだろうか…。
演奏は早めのテンポで進められながらも、要所要所のコラールやソロがこれ以上ないような美しさで奏でられたため、時が止まったかのような錯覚を起こしそうになるくらい音楽に引きこまれました。特に終楽章のトロンボーンのコラールや有名な主題の美しさは、今まで聴いたブラ1の中でも屈指のものでした。ブラボー。


ヘンゲルブロックとNDRのコンビは現地でも大人気だそうですが、その相性の良さが実感できる演奏会でした。
奇しくも今週の土曜日にまたメンデルスゾーンの協奏曲を聴きに行くので、記憶が褪せないうちに聴き比べを楽しんできたいと思います。