前回からのつづき




ご本人はとてもじゃないけれど、

自分の悩みを【他人事】には出来ません。
自分にとって大切なもの、コダワリがあるからこそ、
悩んでいるからです。
しかし、過度に自分を見失ってしまうケースがあります。
そんな状態におかれたかたは、
自分を自分で見ることが出来ません。
怒りっぽくなり、周りを気にせずに、
ワーワーと怒鳴り散らしてしまうかたもいます。
(全員がとは言いませんが。)

○これ以上何か話し合っても建設的な解決にならないな。
怒鳴られたり怒られた相手はそう考えて、
話し合うことを拒否しするでしょう。
そうすると今度は、
「逃げるのか!!」と余計に怒りを増してしまいます。。。


しかしこの怒鳴っているかたが、
自分を客観的に捉えることが出来ているなら、
他人様から見て恥ずかしいと自分を諌めることが出来ます。
いい意味での【悩みの他人事】これが必要なのです。

勿論、完全に他人事にしてしまう必要はないです。
バランス感覚でしょうね。
完全に自分だけ。完全に他人事。
ではなくて、
【いい塩梅に自分を客観的に評価出来る】
これが大人として必要な能力だと思います。

実は、
【神経症の苦しみの根源は、
客観的に自分を見れない状態で、
不可能を可能としようとする矛盾から生まれる】
と言われています。
また、ボーダーライン(境界性パーソナリティ障害)においても、
【自分を客観的に見ることが出来る能力に問題がある。】
と言われています。
上記の例は分かりやすく極端に書いていますから、
これら全員のかたが怒鳴り散らしてしまうこともないですが、
多くのメンタルの病気のかたは、
【自分を客観的に見ることが出来る能力】が不足して、
苦しみもがいてしまう状態だと言えるのです。




つづく



前回からのつづき




さて、

具体的な【言葉】を使いながら、
【自分、自己、自我】を感じるトレーニングを紹介しましょう。

①読書
【言葉】によるトレーニング。
それは非常に大切なものですが、
実はその方法は単純な極く普通のものです。

【とりあえず、何でもいいので読書を増やすこと】

これだけで【自分】が育ちます。
そして【自分は自分】と感じられるまでになるのです。

不思議に思いますよね。
果たしてそんなことで【自分】が育つのか?
疑問を持たれるかたが多いでしょう。
しかし、この【読書】が最も効率的に【自分】を育てるのです。

【読書】をしている間、我々は、
【自分自身と会話しています。】
○このシチュエーションなら私ならこうするだろう。
○これなら私はこう思う。
○そうか。こんなことを考えたことがなかったな。

こんな風に自然と自分自身とお話が出来るのです。
この自分と話すこと。
それが即ち、【自分を客観視】することです。
心理学の用語では【セルフ・モニタリング】と言います。
【客観的に自分を理解して行くこと】
これこそ【自分を知る第一歩】なのです。

例えば、
このアメブロで様々なブログを覗いて見ると、
患者さん達が、様々な不安、葛藤、悩み、苦しみを書き込んでいますよね。
でも、その書き込みを読むと、
○あれ?どうしてこんな些細なことが不安なんだろう。
○誰もそんなことは言っていないのに、
 どうしてこの人は怒っているんだろう。
○この人は自分が袋小路に居ると誤解しているけど、
 それは少し視点を変えれば解決する問題だと思うな。
と言う、
客観的に読んでいるからこそ、
感じることが出来る解決策がありますよね。
誤解を恐れず言うならば、
それは【他人事】だから気が付くことです。
渦中の当人には、
とてもとても無理な物事の見方です。
つまり、
この【他人事】や第三者的な視点が【客観視】なのです。





つづく


前回からのつづき



【自我同一性拡散】が何故起こるのか。

私はこれを【言葉のトレーニング不足】とは考えていますが、
それだけが全てではないと思っています。


自分はどうして【自分】を持てなかったのか。
これを考えてみて下さい。
特に思春期に十分に悩んでいたか、
自分の考えに従って行動していたか。

逆に言うと、
部活や受験などを経験して苦しむ経験をしたか。
周りの友達や男の子に合わせて行動して、
流行を追いかけている安心感に浸っていなかったか。
何かと親を頼っていなかったか。

これらを考えて行くと、
自ずと答えが出てくるはずです。



具体的には
【① 言葉を使いこなすトレーニング不足】
前回までのブログで説明。 

【② 親子の距離感が近い】
親子別離に問題があり、
二十歳を過ぎても精神的自立が出来ていない。
何をするにでも親の意見なしで行動出来ない。
または、
親兄弟の悩みまで自分自身の悩みとして感じてしまう。
自分のことを自分で悩むことが出来ない。

【③ 自分の好みに自信がない】
好きになった異性の好みに合わせてしまう。
流行や友達の興味に合わせてしまう。
そうしたことの積み重ねで、
自分の好みを考えずに過ごしてしまう。
結果として、
自分の好みだけに留まらず、
自分自身を理解出来ない状態になる。
更に深刻だと、
健全な【自己実現】のために必要な条件が理解出来ず、
ダイエットや恋愛やギャンブルやアルコールに依存してしまう。

【④ 芸術や風景を愛でることの能力がない】
今生きているこの世の綺麗さに気が付けない。
生活に不必要なものこそ価値があると理解出来ない。
結果として、
生きて行く意味が分からなくなる。

この④つが【自分】を作る弊害になります。
今回はこの④つのうち、
【言葉】に注目しているのです。
ですから、【言葉】だけを解決すれば、
【自分】を感じることが出来るかと言えば、
それは違うと思います。
恐らく、
それで完全に【自分】を見出せるひとは少ないでしょう。
しかし【自分】を見出す、
大きなキッカケにはなるのではないでしょうか。

敢えて、今回取り上げているのは、
【言葉によるトレーニングが重要だと、
一般的には考えられていないから】です。
一般的な精神科医でさえ、
どこまで重視しているか疑問です。
今、私が【言葉】について言及しないと、
誰も理解して改善出来ないだろうと思うのです。

私の信念ではありますが、
そういう理由で些か心細い感じがします。
しかし、
【この心細いもの。それが自我です。】
これを書いている今は心細くとも、
いずれはこの【言葉】に着目した心理療法が、
一般的に知れ渡る第一歩になればいいと思うのです。






つづく