施術前後でよく、

 

「関節可動域が上がりましたね〜」

 

ってのやらされるじゃないですか。

 

施術前はここまでしか上がらなかった肩がここまで上がるようになりました!

 

ってやつ。前屈させられたり後屈させられたり色々あるでしょ。

 

あれさ、確かに良くなるんですよ。

ただし、いい施術を受けたからではないんです。

 

施術者が誰であろうと、

というか素人が施術しても、

というか施術なんかしなくても、

 

関節可動域は一時的に良くなるんですよ。

 

全部が良くなるわけじゃないが検査箇所増やしておけばいくつかは良くなっちゃうんで、

 

「すごい、動くようになった♪」

 

なんて勘違いが生まれます。

 

このトリック、っとも呼べない馬鹿らしい話なんだけどさ、ベッドに数分横になってるだけで関節やら筋肉って緩むんだよ。人間て、寝て疲れを取ってるんだからちょっと考えたら当たり前の事じゃない。

 

立ってたり座ってる姿勢から横たわればさ、それまで身体にかかってた重力から解放されるでしょ。したら関節の力が抜ける。

さらに横になったリラックス効果で副交感神経優位になりこれまた筋肉が緩む。

 

そこから起きてもらって関節動かしてもらったらほら、

 

「さっきより良くなってますね~♪」

 

が完成する。

 

これをあたかも施術でよくしましたー、ってまくしたてるとお客さんもその気にさせられちゃうでしょ。

 

終わってるなーって思うのは、これやってる施術者のほとんどすらも、自分の施術で良くなったと思い込んじゃってるという実にアホらしい事実。

 

ほんとにピュアというかなんというか、こういう施術者もセミナーやら勉強会でプチ洗脳されちゃっててそこに頭が働いてないってのが悲しい。

 

私があーゆー検査やらないのはそんな理由あって馬鹿らしいからなんだけど、あんな意味の無いことをしっかりやってる治療院の方が信頼勝ち取りやすいってのがまた、世界はアホだなと感じる。

 

お客さんになるべく真実を考えさせない、幸せに騙し続ける事が商売として上手くいく世界ってのが、なんだか私には何年生きてても馴染まないけどそれがこの世の変わることない現実なんですよね。

 

が、そういうお客さんは心も身体も解放し、難しい事は全部他人に任せてせっかくだからバカになりきっていたい気持ちが働いてるのかな〜とも考えます。

私もわかっててバカになりきる事もあるしね。

 

だからこそそういう心理を狙って狩りにいくのが上手い商人なんでしょう。

 

同業者に少しそんな話をしてみたら、

 

「先生は頭が硬いから他人のやり方を受け入れられないだけです」

 

っと言われてしまいました。

 

それはそれでそうなんでしょうけど、セミナーや勉強会を受け続ける人達って傍からみたら勉強熱心のように見えますが、そのほとんどが受けてるだけで自分のモノにも出来ないうちに新しいテクニックが話題になったらまたそっちをちょっぴりかじってを繰り返してるだけって印象。

 

そしていつまで経っても一向に自分の施術スタイルを作ることが出来ていない。

 

そしてまた何かを掴もうといつも新しいセミナーを探してる。

そしてセミナーのほとんどが、受講料が高いのにレベルは低い内容を教え、

 

「可動域あがりましたね~♪」

 

な世界が今日も拡がっている。

 

あ、可動域拡がるのは当然ですが良い事です。施術直後ではなく、せめて翌日までそれが保たれてるようじゃなきゃねって話でした。