他人のシミやシワや髪があれこれ気になってしまうとき。
はじめまして、美容外科医のジョイ子です。
大手美容外科に長く勤務し、
美容外科・皮膚科歴は10年以上。
美容医療を上手に取り入れるコツなどを
自分の経験から綴っています。
美容クリニックに来るお客様の中には、
「人から指摘されて…」
という方が一定数います。
「友達から顔のシワのことを言われて…」
シワがひどいと言われた、深くなったと言われて気になるようになった人
「家族からシミのことを言われて…」
娘さんから「それどうにかならないの?」と言われて来ましたという人
「周りから、髪をどうにかした方がいいと言われて…」
美容師さんから薄毛が悪化していると指摘されたり、友達から禿げるには早すぎるって!と言われたり、奥様から治療するように言われたりして。
でも自分では「別に言うほどでも無いんじゃないか」と思ってるけど来ました、という人
誰かからの、的確で、残酷で、おせっかいで、有難い指摘を受けて、いろんな思いを抱えて来院される。
その指摘によって、なんだか仕方なく来た人から、言われたことが悩みになってしまい居ても立ってもいられなくなって来た人まで様々です
そんなエピソードを数えきれないほど聞いていると、
「例え気になっても、気軽に言うもんじゃないな~…」と思ってしまう私。
しかし私の仕事はその通り、
“人の欠点を指摘して治療する”という、これだけ聞くとイヤ~な仕事なのだ。ドーン
お客様に対して、治療を適切に受けていただくために、まず必要なことは現状を把握してもらうこと。
シワシワな人には、
「シワが深いです。そして多いです。」と言い、
シミ治療したい場合は個数で料金が決定するため
「あなたの顔のシミは36個です。」と正確な数値を言い、
髪のことを気にしていないけどやって来た人には、
「あなたは典型的な男性型脱毛症でグレードで言うと結構な進行具合です」
と、今どの地点にいるのかを伝える。
オブラートに包んでも包まなくてもよいが、
「私のシワは大したことないのに不要な治療を勧められたわ!」という誤解や、
「ちっとも禿げてる気がしないのに高い薬を押し付けられた」という被害妄想をさせないためにも、心を鬼にして、
ただひたすらわかりやすく、美容外科医として診断した内容を冷静に伝える
まれに、本当に怒ってしまうお客様もいるのだ
まぁ、それも仕方のないこと。
本人の思い込みや理想もあるはずで、それと大きく食い違うことだってあるから。
一方で、
「私には他に何が必要か、先生から見た意見を教えてください!」
と、ポジティブでハートの強い人もいるから不思議
ただ、あなたの欠点をズバズバと指摘し、血の通っていない人間に見えることがあったとしても、
これだけは聞いてほしいんです
言われた側の気持ちもちゃんと知っているし、理解もできる人間です
これは仕事なんです!!!!
「ジョイ子先生、先生は鼻を整形したら米倉涼子になれるよ」
と、たまに私に会うとその度にこのセリフを言ってくる大先輩がいる
「いやいやホンマですか~?鼻変えたくらいで米倉涼子になれますか~??(絶対ウソやん!!)」
ていうか、そんなに私の鼻は問題ありで、そんなに先生を気にさせちゃってますか??笑
それまで鼻とかあんまり気にしてなかったけど、おかげで気になるようになりましたよ
しかもなんか言い方うまくて、私もその気になっちゃいそうなところが・・・
つまり、美容クリニックとは、自分と向き合うところです