テレビで女性初の護衛艦艦長になった女性が取り上げられていた。年齢は私とほぼ変わらない。未婚なのかと思ったら結婚してお嬢さんがいるらしい。
それをみて、今は中3の娘もそんな仕事につき、時に子供を置いて出張に行ったり仕事で帰れなかったとき、娘の子供の面倒をみてあげたいなと思ったし、去年の私ならガッツリそのつもりだっただろう。
けれど今の私は
その時まで健康でいられるかな?
と思ってしまう。
人はいつかはこの世を去る。
そして生まれる時もこの世を去る時も自分自身で決めることができないのが宿命。
癌であることがわかったとき、ショックだったが自分はこれまで割と自分の好きなようにやってきたから、思ったより自分の命が短くても、短いことに対してはあまり後悔はないかもと思っていた。
けれど娘がもし結婚して子供がうまれて、働く娘の育児を支えてあげたいと思ったら、
なんとかそれまで元気でいたいんだけどな
と切実に思った。
そうしたらなんだか泣けてきた。
そんな風に思ったのは昨年のは暮れ。
その時はまだ体調の不安を抱えながら仕事がやけに充実していて不安だった。
今は手術前とは違う体調ながらも、深く眠れるようになり、衰えつつある体力を考えながら体調をコントロールできるようになってきた。
手術した頃は、
もしかして、これは自分の生命力の限界に近づいていて、体力は衰える一方でこのまま体調不良が酷くなるばかりなんだろうか?
と不安だった。
最近、
もちろん再発の可能性は0ではないけど、癌持ちになる前の身体に戻りつつあるな
と感じるようになった。
あの時の常に暗雲が立ち込めていた気分はなんだったんだろう?
明らかにその時と今の気の持ちようは違う。
精神力はそんなに弱い方ではないつもりでいたけど、癌細胞の影響とは別に精神的に平衡を失っていたんだなと思う。
自分で想像した以上に、理性とか理屈ではなんともならなかった。