当店でも経験がありますが、動物病院で処方されたお薬を与えようとしてもなかなか飲んでくれないことがあります。


今回はこのような時、いったいどうすれば良いのかもいうことをハリネズミのブリーダーとしての経験からお話していきたいと思います。


今回の話はハリネズミではなく、ワンちゃんの話になりますが、ハリネズミでも同様のケースがありましたので、ご参考にしていただければ幸いです。


獣医師さんは処方したお薬を最後まで飲み切るように指導されるかと思います。


当店で手術をした動物の術後のケアとして、感染症予防のため抗生剤を1週間飲むように指導を受けました。


初めの数日は食欲も戻り、お薬も飲んで術後の経過が良い方向に向かっていると思っていました。


しかし、突然ごはんも食べなくなってしまいました。せめてお薬だけでも飲んでほしいと思い、流動食(液体フード)にお薬を混ぜて飲ませようとしましたが、それすら拒否をするようになりました。


また、ごはんを食べない、抗生剤も飲まないことからなのか、軟便や下痢、嘔吐が見られるようになりました。


ここをどのように判断するのかというのがポイントかと思います。


*動物病院に相談すると受診するようにといわれる

*自己判断だと万が一のことになるかもしれない


再診することで、色々と検査を受けたり入院になることも考えられます。また、術後の負担を考えるとそれらが本当に良いかどうかもわかりません。


かといって、自己判断で何とか対処が出来れば良いのですが、最悪このまま体調を崩してごはんを食べなくなり衰弱することも考えられます。


ブリーダーとしての当店が判断したのは、次のようなことでした。


①術後ごはんを食べて、排泄も正常に行われていたことから元々あった病気の症状からきたものではない。

②抗生剤の使用をすることで腸内環境が乱れ、食欲不振、下痢、嘔吐などの副作用が見られている。


この2点でした。


たとえ小さな動物であっても1日ぐらいごはんを食べなかったとしても、すぐに命にどうこう関わるといったことはありません。


そこで、当店がしたことは

①お薬を与えるのをやめる

②腸内環境の乱れと判断し、ハリセレブプラス元気サポートやハリセレブプラス肝腎かなめをスープにして少しずつ与える

といった方法を取りました。


抗生剤の使用は腸内にいる善玉菌にも作用してしまうため、腸内環境が乱れることは珍しくありません。そこで、ハリセレブプラス元気サポート、肝腎かなめを与えるようにしました。


今回は自ら飲むことができなかったため、シリンジでの強制給餌を行いました。幸いシリンジから出るハリセレブプラスのスープは好んで飲んでくれたので、舌の上にスープを乗せるといった形にしました。


これを2日続けると、自らごはんを食べるようになりました。軟便だった便も次第に固形に変わっていきました。


下痢の時は、赤色が混ざっていましたので腸内での出血が考えられました。また、コールタールのような黒色の軟便も出て、臭いもきつかったことから胃や消化管での出血もあったかもしれません。


抗生剤の使用をやめて2日で劇的に症状も改善され、手術で落ちていた体重も徐々に回復してきました。


抗生剤による内臓への影響も考えていかなければなりません。感染症に対する対症療法として重要な役割を担う抗生剤ですが、副作用も存在します。


今回のようにお薬を飲んでほしいといった状況でお薬をやめるのは勇気がいるかと思います。特に抗生剤のように一定期間飲まなければ効果が見込めないどころか、耐性菌に変わる可能性もある中、使用を中止したのは、サプリメントなどで腸内環境をケアできると考えていたからになります。


お薬とサプリメントの併用など、お薬の副作用に対してどのようにサプリメントを使用して対応すれば良いのかを知っていることも大切だと感じました。


すべての生き物たちが健やかに過ごせますように