最近動物たちの突然死が多いような…
InstagramやTwitterやブログなどで突然死した動物たちを見る機会が多いように感じています。
高齢の動物たちというのではなく、年齢的にも非常に若い子の突然死が多いような気がします。
一般的に、動物の突然死というのは、脳の病気や胃捻転、腸捻転や急性中毒や急性心不全や肺水腫などがあると言われていますが、胃捻転や腸捻転、急性中毒に関しましては、人間側が注意をすればある程度防げる部分もあります。
捻転に関して言えば、ごはんを食べた後に急激な運動をした時に起こることが多く、食事後ゆっくりと過ごさせることである程度防げる部分もあります。
また、急性中毒に関しても動物たちにとって毒性の高い食べ物を与えなければ防げることにより、これも人間側の注意で防げる部分があります。
しかしながら、脳の病気や急性心不全や肺水腫などは防ぎようがない部分もあります。
ただ、年齢の若い子に見られる突然死では、急性心不全というのが多く見られるようになってきました。単に亡くなった原因がわからないことから心不全と診断されることが多いのも事実です。
当店では、これは先天疾患であると考えています。生まれながらにして心臓に病気を抱えているというのが心臓における先天疾患になります。
ワンちゃんなどでは小さい個体の子たちがお迎えされることが多いのですが、小さな個体というのはどうしても心臓に負荷がかかってしまうことがあります。
ハリネズミの場合では、小さな個体を人為的に産み出そうとするのは非常に難しく、身体の大きさを見ただけで先天疾患があるかどうかというのは正直判断が難しいです。
でも、先天疾患の子はどこかしらに何らかの異常が見られることがあります。
ワンちゃんや猫ちゃんは、お迎えされる前に必ず獣医師による診察が必要になってきますが、それ以外の動物に関しては特に義務付けられているということはありません。
そういったことからもハリネズミの突然死というのは予測が非常に難しくなっています。
ハリネズミの突然死で生後1年半ぐらいまでに亡くなる子に共通しているのは、遺伝的な問題(先天疾患)があるのではないかと考えています。
もちろん、風邪をこじらせ肺炎になったり、子宮の炎症をそのまま放置したりして早くに亡くなる場合もあります。
しかし、特に病気といった病気がなく、何事もなかったように過ごしていたのに急に亡くなるといった時には、遺伝的な問題があるのではないかと考えています。
当店に寄せられたご相談では、生後1年未満で癌になって亡くなった、ちょっと目を離した隙に亡くなった、生後1年ぐらいでふらつき症候群を発症して発症後すぐに亡くなったなどがありました。他にも多数ご相談があります。
これらは通常では考えられないような症状ばかりで、先天疾患以外に原因が考えられないと思っています。
遺伝の知識や血統の知識がないブリーダーが繁殖したり自家繁殖をされたりした場合に見られることが多いです。また意図的にインブリードをするブリーダーもあります。インブリードとは近親交配のことをいいます。
ハリネズミの血統に関しては詳しく研究されているところは少ないですが、直近のインブリードは健康リスクが高いと感じています。
色々な動物による若い子の突然死は、こうした遺伝を考えられていない交配が原因になっている可能性があります。
お迎えする時にはこうしたことは見えてきません。だからこそ、お迎えする時には本当に信頼できるところからお迎えされるのが良いかと思います。
口頭の説明だけでなく、お迎えしようと考えているショップのHPやSNSを見て専門的な知識を有しているかどうかを知ることも大切かと思います。
すべての生き物たちが、健やかに過ごせますように🍀