タイトル: ターミナル

突然ですけど、私は大きな魚が好きです。ゆったりと優雅に水中を泳ぐ姿にうっとりしてしまいます。私はその勇姿を見にしばしば水族館へ向かいます。名古屋港水族館の年間パスポートを持っていますし、旅先では必ず水族館を探してしまうほどの魚好きです。なんでこんな話を書くのかというと、私が魚好きになるきっかけを作ったのは、一本の映画だからです。
「ジョーズ」それが映画の名です。
小学生だった私に、巨大な魚へのあこがれを抱かせた映画です。
「ジョーズ」は人食いザメと人間の戦いをスリリングに描いたモンスター映画の先駆け的作品として知られ、サメモノというジャンルまで作り出したまさにモンスター的な映画です。
この映画で私は海の神秘が生み出した巨大な生物の虜になりました。それ以来サメという美しい曲線美を持つ生物を追いつづけています。この映画は確実に私の人生を変えました。そしてこの映画の監督こそがスティーブン・スピルバーグ、今回紹介する「ターミナル」の監督でもあるのです。

スティーブン・スピルバーグという名前は私にとって特別なものです。「ジョーズ」で子供時代の私に強烈な印象を残しただけではなく、「E.T」「未知との遭遇」「インディ・ジョーンズ」などなど、映画の楽しさというものを徹底的に叩き込んでくれました。それだけではなく「ジュラシックパーク」では私の度肝を抜き、「シンドラーのリスト」では歴史の重みを教えてくれました。「プライベート・ライアン」ではリアルな戦場の恐怖を教えてくれました。
スティーブン・スピルバーグとは、映画を撮るごとに新しい時代を切り開いてきた、映画界のパイオニアたる存在なのです。そして「スピルバーグ」という彼の名は、ただの名前というだけではなく、彼の映画手法をあらわす言葉にもなっています。

さて、そんな「スピルバーグ」の「ターミナル」。
私の正直な感想は「こんなものが観たいんじゃない」でした。こんなどこにでもあるような、感動ドラマが観たいんじゃないんです。まったく新しい世界を見せて欲しいのです。
空港から出ることができなくなった男という面白いアイデアを華麗に料理し、小気味よいストーリーになっています。そこにトム・ハンクスのいやらしいほどうまい演技が加わり、見事な感動ドラマが出来上がっています。様々な人間が行き交う空港という「場」の演出もよかったと思います。しかし「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」と同じで、なんだか既製品をつかまされたような気分になるのです。ひとつの秀逸なアイデアを、完成している方程式に当てはめてできあがった映画のように感じてしまうのです。ベルトコンベアー式に感動を与えられているような気分にさせられました。
そんな映画はもういりません。
あなたは「スピルバーグ」です。生きながら固有名詞になった男なのです。誰も想像しえないような世界を見せてほしい、これが私の切なる願いです。

今回は監督への思い入れから随分と、かたよった紹介になってしまったことをお詫びしたいと思います。映画を気に入らなかったのも事実ですが、その映画でしっかり泣かされていたのもまた事実です。とてもそつなくよくまとまっている映画だと思いますので、今年の映画閉めとして観に行く映画としてはぴったりではないでしょうか。



タイトル: ジョーズ 25周年記念 コレクターズ・エディション


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