ワハハハハハハ、満員の劇場が笑いに包まれる。私達は、さながら劇中劇「石川三十五衛門」を見ている観客のように笑い、そして泣かされる。映画が終わるころには、劇場内がひとつにまとまっていく雰囲気さえありました。なんて素晴らしい光景だろうと、そう思いました。太平洋戦争中、言論統制の名の元に繰り広げられる、検閲官と喜劇作家の闘いを描いたこの「笑の大学」。なんといっても三谷幸喜の脚本が凄いです。笑いをまったく知らない検閲官と笑いしか知らない喜劇作家という設定だけで、もうおもしろいです。そして彼らのかみあわない会話がまたおもしろい。お国とお肉について論議する二人の姿は、笑いなしでは観てられません。大いに笑わせ最後にほろっとさせる、三谷流映画の最高傑作ではないでしょうか。
役者も凄い。というよりこの場合は、役所が凄い。この映画は、笑いを知らない検閲官演じる役所広司の独演会といってもいいぐらいです。笑いをまったく解らない男が、少しずつ笑いに目覚めていく、その過程の表現がうますぎます。怒りながら笑うシーンの演技は本当に凄いです。そして喜劇作家を演じる稲垣吾郎もがんばっていて好感が持てます。これを中居君あたりがやっていたら、すべてがおじゃんだったんじゃないでしょうか。
本来は星☆☆☆☆でもいい作品ですが、監督のテレビっぽい演出が気になったので評価をさげました。シュチュエーションコメディなので仕方ないのかもしれませんが、やはり映画を観ているというよりは舞台を観ている雰囲気なんですよね。もう少し映画らしさが欲しいと感じました。
今年度オススメの日本映画は?と聞かれたら迷わず「swing girls」とこの「笑の大学」の二本を挙げます。誰にでもオススメできる最高の映画ですね。観に行かれる方は、是非とも土曜の夜に満員の映画館でどうぞ。作品の印象が全然違う思いますよ。
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