ロシア軍はウクライナ侵攻に当たり
国境付近に多くの部隊を鉄道輸送により
配備しました。
最寄りの駅からはトラック輸送も行っています
ニュース映像の中で一番多く登場してるのが戦車ですね。
今回はそんな戦車や装甲車・歩兵戦闘車を見てみましょう。
ロシア軍が多く投入した戦車はT-72、次いでT-80です。
T-72は、1971年ソ連時代に開発された主力戦車で、
主砲にD-81TM 125mm滑腔砲を装備しています。
1980年のイラン・イラク戦争では、イラク軍のT-72が
西側の戦車を次々と破壊したけど、80年代半ば以降は
逆に西側戦車の攻撃で形成が逆転しています。
破壊されたイラク軍のT-72
ウクライナ侵攻で登場したT-72
T-80は、T-72とほぼ同時期の1975年より生産が開始され、
高出力ガスタービンエンジン、125mm滑腔砲と
高性能射撃管制装置、砲発射型ミサイルによる攻撃力を有します。
ただ、総生産台数は5000両程度と
T-72の1/6程度に留まってるため、
今回の投入台数は限られています。
T-72・T-80ともにソ連崩壊後にウクライナに輸出され
それらを改良したT-72-120等の数種の派生型を
ウクライナ陸軍は有しています。
T-72AV
T-84-120
しかし侵攻直後のミサイル攻撃で、
かなりの数の戦車が破壊されたそうな…。
BMP-T テルミナートル装甲戦闘車。
戦車部隊に配属され、対戦車攻撃から
戦車を援護するための車両。
T-72の車体を流用して砲塔に
30mm機関砲を連装備し、
その左右に対戦車ミサイル連装発射機も装備。
14.5mm重機関銃と7.62mm機関銃を搭載し、
乗員を合わせ10名が乗車可能。
当然のことながら、戦車に比べ装甲が薄く
携帯対戦車ミサイルで狙撃されるとイチコロとなった。
BMP-2歩兵戦闘車。
30mm機関砲2A42と、対戦車ミサイルを装備し、
BTR-70同様乗員を合わせ10名が乗車可能。
BMP-2とT-72BA
2S19 ムスタ-S 152mm自走榴弾砲。
大砲は、砲兵により移動・射撃位置に固定・装填・射撃に
かなりの時間を有します。
また砲撃開始後、速やかに陣地返還を行わないと
敵の観測によりその位置を特定され、
反撃を食らう場合もあります。
2A65「ムスタ-B」 152mm榴弾砲
そこで砲を迅速に移動させるために
戦車の車体に砲を搭載したのが自走砲です。
2S19は、射程距離約36kmの152mm榴弾砲を搭載し、
毎分7-8発が発射可能で、
ウクライナ軍も40両保有しています。
これらのロシアの進撃を阻止すべく、
西側からウクライナへ大量に追加援助されているのが
米国製の対戦車誘導弾ジャベリンです。
主な目標は装甲戦闘車両ですが、建築物や野戦築城、
さらには低空を飛行するヘリコプターへの攻撃能力も備えています。
今ウクライナは、これらの武器を駆使し
ロシア軍の侵攻を食い止めようとしています。
ウクライナの発表では、すでに敵戦車200両を
破壊したとあります。
最後に、ウクライナ上空を飛びまわったのは
Su-34(スホーイ34)戦闘爆撃機が多いように思います。
普通戦闘機の座席はタンデムが多いけれど、
この機は珍しく並列座席になります。
最大速度はマッハ1.8に達し、航続距離は約1100km。
30mm機関砲×1、最大兵装搭載量は8tに及びます。
今回のウクライナ侵攻に、ロシア空軍は総数350機を用意。
内Su-34がどのくらいの割合で参加してるのかは不明ですが
初期段階で、ウクライナ軍の施設に対し空爆を行っています。
しかしウクライナ軍の保有する地対空ミサイルは
いまだ健在で、ある程度の高度を取って侵入すると
S-300ミサイルに狙われ、高度を低く取ると今度は
地上の機関砲や携帯型地対空ミサイルの
射程に入ってしまいます。
被害も結構出たらしく、大規模な空軍作戦はそれ以降
実施されていません(少数機によるのはありますが)。
被弾したロシア空軍戦闘機
撃墜されたSu-34の残骸
ウクライナ軍はキエフ市街戦に備え
周到な準備をしてるでしょうし、ロシア軍が突入すると
双方に相当な犠牲が出るのは目に見えてます。
それまでになんとか停戦できないものでしょうか。
ニュース映像が映し出したロシア軍の装備品で、
確認できたのはだいたいこんなもんですかねぇ。
ではこの辺で終わりにしたいと思います。
ありがとうございました。