こんにちは。 鍼灸師の 358 です。 当ブログにお越しくださりありがとうございます。
その2の続きです。新しい鍼灸整骨院を選んだ理由は、これまた不純極まりない動機ですが、「時給が良かったから」の1点につきます生活しないとダメですから
(……ちなみに、常に「整骨」がつくところでしかなかなか働き口が見つからないのは、以前ブログで書きましたが「鍼灸院」では、当時かなりの確率で「徒弟制・丁稚制」であったため、ほぼ無給での奉仕を余儀なくされたためです……なんていうか、そんなところも鍼灸に興味が持てない一因だったんですよね~)
ともかく、新しい鍼灸整骨院で働き始めたのですが、ここで私にとって「鍼灸」に対するイメージがガラリと変わるご縁がありました。
なんと 鍼灸による「不妊治療」がなされていたのです
「……いや普通やん」と思われるかもしれませんが、当時としては鍼灸による不妊に対する治療は、非常に珍しいものでした。しかも、関西の某有名不妊クリニックと提携してましたので、本当に珍しい試みをされていたのだと思います。そしてなにより、以前働いていた鍼灸整骨院での「痛いとこ鍼」もそうですが、私の中では「鍼灸=整形外科の分野(腰痛や肩こり、関節の痛みなんかに効果がある)」という認識があったため、「エッ内科や産婦人科の分野にも効果があるん」という気づきが衝撃でした
もちろん学校でも教科書的には、「鍼灸治療は腹痛や風邪などの内科・外科等、様々な病院の科にも適応」ということはすでに習っていました。なにより、WHOが「鍼灸適応疾患」として整形外科の分野にかかわらず、様々な疾患に対しての効果を認めています
ただ、それらはすべて私には「鍼灸の怪しい側面では」としか思えなかったので、それを「実際にあるんだ」と目の前で治療を、というよりも、「その治療を希望される患者さんが実際におられるんだ」という事実を見せつけられたことが、本当に衝撃だったんです
……ただ、そこで「ここでしばらくお世話になろう」とならないところが、私なんですねー正直、「しばらく頑張ろう」と思ったこともあるのですが、いかんせんここの院長先生が「クセが凄い」方であったために、メンタルがやられてしまいました
3つほど例を挙げれば
1― 院長 「358さんは何の治療を得意とする鍼灸師になりたい?」
358 「頭痛です」
院長 「ふ~ん。頭痛なんか鍼灸師やったら治せて当然やで。それやったらフ・ツ・ウ」
358 「…はい」
2―私が目に痛みがあり困っていると、
院長 「治してあげるわ。(治療後⇒)これはメバチコ(ものもらいの方言。医学的には麦粒腫)やから、これで治るから、明日も普通にきてな」
358 「(メバチコの感じがしないけど…)ありがとうございます」
…翌朝案の定痛みは消えてませんでしたが、ここで「良くなりませんでした」と言ってしまえば先生のプライドをズタズタにしてしまうので、私がとった行動は…「学校を休んで、眼科に行ってとにかく治さねば」というものでしたそして「これメバチコではないよ。」という診断を受け、眼科でしっかり治療してもらい、良くなったその足で無事に夕方出勤し、
院長 「どうやった。目?」
358 「ありがとうございます。良くなりました」
院長 「ほんま、鍼灸師になるんやったら、メバチコぐらい治しいや」
358 「…はい」
3-私が患者さんと映画のお話で盛り上がっていると、
院長 「〇〇さん(盛り上がってた相手の患者さん)、358さんはスターウォーズも観たことないのに映画の話するんやで。信じられる358さん、スターウォーズをまず観てから映画を語りなさい」
358 「…はい」
……という具合でした。ただ、1番の理由は、続けたくても鍼灸整骨院を諸事情ににより「閉めざるを得ないから」だったんですが
とにかく、1つ目の鍼灸整骨院で鍼灸がトレーナーの分野でも使えることがわかり、また、実際に生で患者さんに打っているところを見ることができ、2つ目の鍼灸整骨院では整形外科の領域以外でも鍼灸治療が行われていることを知ることができました。こうして、鍼灸に全く興味がなかった私が、少しずつではありますが鍼灸に興味を持ち始めました
ただ、まだ直接自分の体で鍼灸による変化を経験してなかったのですが、最後に努めることになったバイト先で、ついに 「鍼灸のちから」を知ることとなりました
(続きはその4で)