これは、あるじさまがエオインしていない時のマメット・ナマズオたちの様子を描いた物語です。
ナマズオ先輩たちのFC"Save the Namazu"で、とある事件が頻発している。それは決まっておにぎりを食べている時を狙って起きる事件だ。
おにぎりをヒレに持つ時、ナマズオはみな、幸せな気持ちになる。ふんわりと握られた真っ白なお米のおうちに秘密の"具"が住んでいる。
そのおにぎりを標的とした犯行が多発しているのだ。
マメットナマズオたちの間ではギョドウ先輩の魅惑的な薄らまなこのような瞳があちこちで飛び交っており、ピリピリと張り詰めた空気が漂っていた。
朝ごはん。
奉公ナマズオの料理担当の伊達組ナマズオちゃんたちが沢山のおにぎりを用意してくれた。一瞬、みんなに歓喜の空気が流れるが
(ヒレチョン)
誰かがおにぎりをヒレにした瞬間、ヒレチョンした者がいた。思わずおにぎりはころん…とヒレから離れ転がり落ちる。
『うぺ!?』
そうなのだ。おにぎりを持つ時、人に限らずナマズオもみな無防備になる。ヒレチョンするだけでいとも簡単におにぎりを強奪できるのだ!
『食べ物で遊んだらダメっぺよ!他のナマズオから奪ってもダメぺ!』
ついに堪忍袋の緒が切れた伊達組ナマズオちゃんに叱られたマメットナマズオちゃんたちは、ごめんなさいの反省文を書かされたのだった。