☆経絡治療学会に学ぶ①☆ | 広島県呉市のはり・きゅうサロンみかづき

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美容から治療・癒しまで、女性の『なりたい私』になるためのお手伝いをさせて頂く、広島県呉市の鍼灸サロンです。

先日、経絡治療学会に入会しましたビックリマーク

詳しい説明などはまた後日ウインク

 

今回入会させて頂いた広島部会の部会長、山口誓己先生のFacebookを拝見していて、素晴らしい言葉に出会ったので、ご紹介させて頂こうと思いますニコニコ

巣立っていく弟子に送られたお言葉ですひらめき電球

 ※山口先生の許可は頂いております

 

医の任たるや、唯病を察するのみ。

富貴を視る勿れ、唯病之れ察す。
貧賎を視る勿れ、唯病之れ察す。
劇病を劇視すること勿れ、必ずや劇中の易を察す。
軽病を軽視すること莫れ、必ずや軽中の危を察す。
克く之を斯に察して彼を視ること勿れ、
亦唯医の任なり、病を察するの道なり。

古人の病を診するや、色を望むに目を以ってせず、
聲を聴くに耳を以ってせず、夫れ唯耳目を以ってせず、
故に能く病応を大表に察す。

古人の病を診するや、彼を視るに彼を以ってせず、
乃ち彼を以って我と為す。其れ既に彼我の分なし、
是を以って能く病の情に通ずるなり。

活路を得んと欲せば、必ず死地に陥る。
死地に陥らんと欲せば、必ず活路を得ん。

医の劇病に臨むや、
彼れをして我が手にて活かしめんと欲するは、
我れを愛するなり。
彼れをして我が手にて死せしめんと欲するは、
彼れを愛するなり。

我れを愛するものは、ついに我れを尽くすこと能わず。
彼れを愛するものは、誠によく我れを尽くす。
古語に曰く、虎穴に入らずんば、虎子を得ずと。
余、医においてまたいう。

 

古典の言葉ですビックリマーク

さっぱり意味が分かりませんねあせる

ということで、解説ですひらめき電球

 

医の任たるや、唯病を察するのみ」
鍼灸師の仕事は病を診察治療するのみである。
シンプルだがこの一語に尽きる。
「富貴を視ることなかれ」「貧賤を視ることなかれ」。
患者の身分や経済状態を考慮してはいけない。
みな等しく平等に、ただただ病だけを見つめなさい。

「劇病を劇視することなかれ、必ずや劇中の易を察す。
軽病を軽視することなかれ、必ずや軽中の危を察す」。
病に対して先入観を持ってはいけない。
どんなに難しい病でも、
どこかに治療の糸口になるものがあるはずであり、
それを見つけるように努力しなさい。
易しそうに見える病でも、
どこかに治療を間違える危険が待ち構えているものであり、
絶対に油断をしてはいけない。
目の前の病を診ることだけに集中し、
それ以外のものに心奪われてはいけない。
それが鍼灸師の責任であり、
病を診断治療するときの心得である。忘れるな!

古の聖人達は、病を診断する際、
目で確認できる形のみを診るようなことはしない、
耳で聞きとれる情報のみを頼りにするようなことはしない、
形なきものの形を診るようにしなさい。
声なきものの声を聴くようにしなさい。
つまりその裏側にある病の気配を、
気を介して読み取るようにすればよい。
そういう心持ちで患者と向き合うならば、
必ずや病の気配を体表に見つけることができるはずだ。

古の聖人達は、病を診断する際、
彼の病を、彼に起こっているものとせず、
彼を我の中に取り込み、
我に起こっているものとする。
彼と我の境目をなくし彼と一体となる時、
はじめて病者の立場に立ったといえる。
そういう心持で患者と向き合うならば、
はじめて病の詳細が見えてくるだろう。

患者の命を救って手柄を立てようとする者がいる。
かたや自分の手で患者の命を
奪うことになっても仕方がないと覚悟する者がいる。
患者を救いたい救いたいと思っているうちは
実は自分を愛しているだけであり、
患者をほんとうに愛しているのは
殺すことをも覚悟した者なのだ。

治療家として自分が生き残ろうとする者がいる。
かたや治療家としての自分が死ぬことを覚悟する者がいる。
このとき生きようとする者が死に、
死を覚悟した者が生きる。
自分の生を度外視しなければ、
全力を尽くすことなどできないからだ。

医療は患者の命を救うだけではない。
患者の命を奪うこともある。
生死の境にいる患者を、
鍼灸でこちら側に引き戻すか、
鍼灸で向こう側に追いやるか。
そのような場所に立つ時、
自らの治療家生命をどうこう考える余裕などないはずだ。

キミがこれから生きていく臨床の世界では
「我」などという意識の入り込む余地を
許してはくれないだろう。

古語に虎穴に入らずんば虎子を得ずとあるが、
臨床の世界においても
虎穴に入る覚悟を持ってほしいと僕は思う。
頑張れ!!

 

深いです!!

こんな師匠がいるなんて素敵キラキラ

 

今はなかなかこうして雇ってくださる先生はいらっしゃらないですし、私のように若くなく鍼灸師になった場合はもっと誰も弟子にはしてくださらないでしょうがあせる

この言葉を見た時、今までの経験って無駄じゃなかったなと思ったんですひらめき電球

 

私は医療系の短大を卒業し、16年間病院で働いていました病院

そのうち13年間は透析センターに所属していましたひらめき電球

人工透析というのは、腎臓が機能しなくなってしまい、身体に不要なものを尿として体外に排泄できなくなってしまった方が受ける治療ですが・・・

治療と言っても治る訳ではなく、いわゆる延命ということになります汗

つまり、透析を受けることを止めてしまったら、死が訪れるということですショボーン

 

毎日毎日、死と直面している患者さんたちに接していた訳ですねひらめき電球

自分のミスで患者さんが亡くなってしまう可能性ももちろんありますビックリマーク

透析を続けるか、断念するかの選択を必要とされる場合もあります!!

もちろん、病院という組織であり、最高司令官は医師ですひらめき電球

直接自分自身が患者さんの命を奪うという可能性は低いですが、医師といえど、上司といえど、判断を誤ってしまう場合もあります汗

そんな時に自分が医師や上司に嫌われることを避け、見て見ぬふりをして、自分の責任ではないからと平然としていられる人は、医療の現場にいるべきではない!!

自分が直接ではなくても患者さんの命を奪ってしまうかもしれないこと、常に頭の中にはありました注意

 

私は上司とよくやりあってました爆  笑

もちろん、常に自分が正しい訳ではないですがあせる

そうすることで救えた方もいらっしゃいますグッド!

結果的には、怒られたら嫌だ、怖いと思って黙っていた人達よりも信頼を得ていたように思いますひらめき電球

 

が、開業したころ、ベテランの先生数人に、「あなたに足りないのは覚悟だ」と言われましたショボーン

そんなつもりはなかったのですが、実際はそうだったんだと思いますひらめき電球

ある患者さまとの出会いで、私は覚悟ができましたビックリマーク

もちろん患者さまの命を奪おうだなんて思っている訳ではありませんあせる

でも、この患者さまがどんな状況になろうとも、私は一緒に戦おうと決めましたグー

結果的に命を奪うことになるかもしれません・・・

それでも患者さまが望むならば、とことん一緒に戦いますパンチ!ひらめき電球

そう覚悟してから、なんだか逆に楽になったような気さえしますニコニコ

 

鍼灸師の師匠に付いて学ぶということはできませんでしたが、今までの経験があったからこそ、割と色々なことがスムーズに動いている感じがしています音譜

自分に都合のよい解釈かもしれませんが、時としてそれもまた必要だと思いますひらめき電球

東洋医学を学んで、すごく生きることが楽になった感じもしていますニコニコ

治療だけではなく、そんなこともお伝えしていけたらと思いますウインク

 

なんだかまとまりのないお話になってしましましたがあせる

お一人お一人と真剣勝負で向き合っていく覚悟はできておりますパンチ!

ただ・・・患者さまご自身が覚悟できていない場合は、私も覚悟が甘くなるかもしれませんよてへぺろ

すぐには覚悟はできないかもしれませんが、ゆっくりとお付き合いしていきましょう音譜