5月18日
鈴ちゃんは朝からそわそわしていた。晴風で一番最初に友達になったレオちゃんの誕生日だからだ。
晴風沈没後、暗くなっていた晴風クラスを盛り上げることも含まれてはいるもの、鈴ちゃんはレオちゃんと二人っきりになりたかった。
放課後。マロンちゃんに裏取引をして、レオちゃんをひとりにしてもらった。
「なによ。誰も私の誕生日に気づいてないの?」
あ、なんか機嫌を損ねている。
「レオちゃん」
「鈴ちゃん。聞いてよ、機関長と黒木さんはともかく、ルナ達が私の誕生日に気づいてないんだよ。ひどくない」
いきなり出鼻を挫かれてしまった。
「た、誕生日なんだ。知らなかったよ」
「……鈴ちゃん、私、誕生日教えたよね。そうなんだね。鈴ちゃんも忘れて」
「そ、そんなことないよ。ごめんなさい、ほんとはサプライズしたかったの」
「サプライズ……それでルナ達」
「ごめんなさい」
「いいよ。鈴ちゃんありがとう。鈴ちゃん、かわいいなぁ。私の嫁にならない」
「よ、嫁!?」
抱きしめられ、荷物を落としてしまった。
「あー、羊羹大丈夫かな」
「羊羹? 鈴ちゃん、私の好物も覚えていたの……」
「あー、崩れちゃった。あ、レオちゃん」
ひょいと崩れた羊羹を食べてしまった。
「これ、さかくらさんじゃないね」
「杵崎さん達に教えて貰って、手作りしたの……」
「鈴ちゃん、ほんと可愛いなぁ」
「れ、レオちゃん苦しいよ」
「ありがとう鈴ちゃん」
「よかったよ。喜んで貰えて」