台所には優しい記憶が多い。

ガス台や流しの前に窓がほしい。

アイランド型かダイニングテーブルがあるとうれしい。

晴れた日は光が差し込み、雨の日は雨音を聞きながら。

家という空間はあまり好きではないけれど、
台所はとても好き。
古い公団住宅は台所が狭いけど、それも意外と悪くない。

週末はちょっと雨。
さわさわと天ぷらを揚げるような音で雨が降る。

のんびりパンでも焼くか、まどろむか
昭和の堅く絞った布巾と消毒の匂い。
くつくつと煮立つ音、湯気、匂い、
忙しさにかまけて、やっつけ仕事も多いけど
じっくり作れた料理はうれしい。

油少なめに料理は変わりつつあるけど
優しい味になればいいな。