毎月30日は味噌(みそ)の日です。これは30日が「みそか」と読まれることが由来で、1982年に全国味噌工業協同組合連合会により制定されました。
日本の伝統的な調味料のひとつである味噌ですが、発祥は、縄文〜弥生時代に日本で生まれたという説や、遣唐使が伝えた古代中国の「醤(ひしお・しょう)」とする説があります。
今回は、そんな味噌の種類や製法、ご当地味噌などを含めて紹介します。

 

味噌とは?

 
味噌は、主原料に大豆を使用し、米、麦などの穀物に塩を混ぜて発酵させた調味料です。現在、家庭で親しまれている味噌汁が生まれたのは鎌倉時代で、「一汁一菜(主食、汁もの、おかず、香の物)」という食事の基本が確立されたといわれています。
そんな味噌は含まれる成分には、腸の働きを助ける効果、胃がんや乳がんのリスクを軽減する効果、免疫低下の抑制や動脈硬化を予防する効果、美肌の効果などがあるとされており効能としても万能です。
 

味噌の分類

 
味噌は、使用する原料や製造法、気候などで見た目や味が異なります。
ここでは、それぞれの違いについて解説します。
 

原料による分類

味噌の種類は、大きく4つに分けられます。
  • 米味噌
米、大豆、塩を原料として作られます。白味噌も米味噌の一種。国内で生産されている味噌の8割を占めます。
  • 麦味噌
麦、大豆、塩を原料として作られます。主に九州地方や中国・四国・関東地方の一部で生産されています。
  • 豆味噌
豆味噌の原料は、大豆麹・食塩のみで、蒸した大豆を玉にして麹にするという独特の製法で作られています。なお、東海地方を中心に栽培されています。
  • 調合味噌
調合味噌は、米味噌+麦味噌、米味噌+豆味噌など、2種類以上の味噌を合わせたものや、 複数の麹を混合して醸造した味噌のことです。
 

味による分類

味の分類は、甘味噌、甘口味噌、辛口味噌の3つ大きくに分けられます。味噌は、甘口や辛口など、味によって分類されます。
辛さの度合いは、食塩の量によって決まりますが、もう一つの重要な要素は「麹歩合」です。麹歩合とは、原料の大豆に対する米や麦の比率を指します。食塩の量が一定ならば、麹歩合が高いほうがより甘口の味噌となります。
 

色による分類

出来上がりの色によって、赤系味噌、淡色系味噌、白味噌に分けられます。その色は、大豆などの原料の種類、大豆を煮るか蒸すか、麹が多いか少ないか、発酵の途中でかき回すかどうかなど、さまざまなな条件によって異なります。
一般的に、大豆などのアミノ酸が糖と反応して褐色に変化し熟成が進み、時間とともに色が濃くなっていきます。
 

日本各地の味噌

さまざまの種類がある味噌。ここでは、日本全国のご当地味噌をいくつか紹介します。
 

秋田味噌【秋田】

秋田の米どころで育まれた上質な米と豊富な大豆を使った、赤褐色で辛口の粒味噌です。このみそは麹の割合が高く、麹の甘い香りが感じられるのが特徴です。
この風味豊かな味噌は、秋田の郷土料理である石焼き鍋やマタギ鍋、いものこ汁などに使用するのに最適です。
 

東海豆味噌【愛知・三重・岐阜】

愛知県、三重県、岐阜県を中心に生産されている、赤褐色で辛口の豆みそです。濃厚な旨みと渋み、若干の苦みがあるのが特徴的です。また、この味噌は夏場の高温多湿にも耐え、長期保存が可能なのがよいところ。愛知で有名な味噌の郷土料理、味噌カツや味噌煮込みうどんなどに使われます。
 

九州麦味噌【九州地方】

麦味噌は淡色なことが特徴的。この味噌は、麦麹の割合が高く甘口のものが一般的ですが、九州北部では麦独特の香りを感じられる辛口のものも多いとされています。九州のご当地料理では、熊本県のだご汁や桜鍋、鹿児島県の薩摩汁などでこの味噌の味わいを楽しむことができます。
 

味噌料理と一緒に!ハレハレ酒おすすめのお酒を紹介

 
酒造好適米の山田錦を贅沢に使い、長期低温発酵で醸造した純米大吟醸酒です。大吟醸酒ならではの高い香りと、純米酒ならでは豊かな風味をお楽しみいただけます。2023年のフランス開催の日本酒コンクール「Kura Master  純米大吟醸酒部門」において金賞を受賞しました。
明治時代から約150年以上受け継がれてきた博多百年蔵は、登録有形文化財に登録されています。地元・九州の麦味噌料理ともピッタリの相性です。
 

さいごに

いかがでしたでしょうか。日本各地で味噌が生産されています。時には、いつもと違う種類の味噌を食卓に取り入れてみては?
ハレハレ酒では、今回紹介したお酒のほかにも、おすすめのお酒を多数ご用意しております。