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夜中の12時、AM5時にごはん。

AM6時~8時、お薬。

 

AM8時、後ろ足をケリケリ……ん?

そのあとシートにしっこしていた。

ケリケリはしっこの前のアクションらしい。

しっこをしてくれた猫をほめまくる。

 

ネットにて、安楽死を選んだ家族の記事を読む。

「餓死させるのは、ペットにとって苦しいこと」

とあった。

そうなんだ、と初めて知った。

 

直接動物に聞いたわけじゃないので、

ほんとうなのかはわからないけれど……。

 

父は猫に「がんばれ、あきらめるな」

と話しかける。

その言葉に少し違和感を持つ。

 

「ラクに自然に」とはどういうことなんだろうかと考える。

猫にとってどういう状態でいることが

「ラクで自然」なことなんだろう。

 

自分で、最後まで、家で、看たい。

だから安楽死を選ぶことに迷いがある。

 

「ごはんをチューブで送ると死にくくなる」

と獣医は言っていた。

栄養が摂れた状態だとすぐには死ねないのだ。

 

このままの状態が続けば

薬で逝ってもらうことになる。

それなら栄養を送らないほうがいいのだろうか?

 

仕事へ行っているあいだはお世話もできないし、

自分は耐えられるのだろうか?

 

ごはんをあげて、ふたたび眠る。

10時に起きて、30分毎にごはんを送ってみた。

チューブを触っても、あまり嫌がらなくなった。

 

呼吸が深いような気がする。

ときおり「ぐう」と鳴らす。

小さくゴロゴロと喉を鳴らすような音も。

 

ゲフゲフ、とむせるようなことは増えたが、

とても静かに過ごしている。

 

このまま、家で……

と願ってしまう。

病院で、薬で逝ってもらうのはいやだと、

それが自分の感じたことだった。

 

「こうかな」

「やっぱり違うかなあ」と

気持ちは揺れる。

 

一人きりになった生活を想像して、

引っ越しのことまで妄想してしまい、

罪の意識を感じてしまった。