男はみな、麺類が好きだと思う。
女性も麺類が好きというかもしれない。

ただ、女性が好む、パスタや、お蕎麦、おうどんといったものは、ここでは対象にならない。それは、

ラーメン。

男が、なにも、隠すことなく、自分の意見をぶつけ合う社交場である。

なぜか、男はみな、話をしたいときは、ラーメン屋に集まる。

きょうは、バイトでの数々の失態を繰り返した私を、どこかで見ていたのか、仲間で同士の大学生たちが、誘ってくれた。

店も、なんの打ち合わせもしてなくても、ラーメン屋につれて来られた。

私と生まれた場所も違うし、時代も違うのにも、関わらず、ラーメンに連れてきた、若い世代の男たちに、感謝と、遠い昔に私たちの基礎を作ったであろう、アダムとイヴに敬意を表していた。

カウンターに横一列が、やはり基本体型だろう。

私を中心に、左右二人づつ並んだ。

もちろん、財布は、年長者のわたしが、だすのには、なんの疑問をも、抱くはずがない。

各々、自分のイメージを表す、至極の一杯を注文するであろう。

醤油に、味噌、塩といったオーソドックスに、いまは、ご当地麺なども、主流になりつつある。

今日の宴は、すべて、若い彼らに任せてある。

今回の会合には、どんな、色とりどりの花が、咲き乱れるのだろうか?

わたしは、どんな麺がきても、彼らの好意として、受け止める準備は出来ている。

さあ、こい!

[じゃあ、スペシャル5つね!]

[あいよ!スペシャル5杯ね!]

店主の親父の威勢の良い、返事がかえってくる。

顔は、怖そうな奴だが、実は愛想がよくて、いい男じゃないか。

こういった男が実は、女性からモテるのかもな。

かれらは、こういった、働いてる男の良さをみせるためにも、ここに私をつれてきてくれたのかもしれない。

思わず、笑みがこぼれるのを、悟られないように、コップの水を一口飲む。

店内をふと見ると、特性スペシャルラーメン 3000円という、札が目にはいった。