言語の起源が動物の鳴き声だとすると、言葉の根底に抑揚やリズムがあるのは当然で、それは言葉そのものよりも意識の奥底へと作用するのかもしれない。
キャッチコピーやスローガンには、印象づけることを意図して抑揚がつけられている。一方で、普段私たちが読み書きする文は情報の内容に重きを置いているためか平面的である。
同じリズムの繰り返し。それは次に来るであろう音やタイミングに見当がつき、きたるべき「未来」が予想できるため、人に何らかの安心をもたらすのかもしれない。
美しい抑揚とリズムを伴った文体。それは空間的な広がりと言葉では伝えきれない背景を表現しているようで、私は流れるような文体に心が澄んでいく感覚を覚える。

