監督 ロン・ハワード
ジム・ラヴェル トム・ハンクス
ジャック・スワイガート ケヴィン・ベーコン
ケン・マッティングリー ゲイリー・シニーズ
フレッド・ヘイズ ビル・パクストン
ジーン・クランツ エド・ハリス
マリリン・ラヴェル キャスリーン・クインラン
ヘンリー・ハート ザンダー・バークレー
サイ・リーベルゴト クリント・ハワード
1969年、アポロ11号により、人類として初めてニール・アームストロング船長が月面に着陸した。次の打ち上げチームのリーダーであり、アメリ カ初の宇宙へ行った飛行士アラン・シェパードが体調に支障があることが発覚し、その予備チームであったジム・ラヴェル船長(トム・ハンクス)とフレッド・ ヘイズ(ビル・パクストン)、ケン・マッティングリー(ゲイリー・シニーズ)は、アポロ13号の正チームに選抜された。
アポロ13wiki
映像、音楽、ストーリー(ほぼ史実)、脇役にいたるまで俳優陣、全てにおいてとてもクオリティの高い映画でした。
当時の最先端SFXを駆使した打ち上げシーンは特に秀逸。
実際のラヴェル船長やNASA関係者が「よくこんな映像が残っていたな」と感想を漏らしたほどだったとか。
無重力シーンは実際に無重力を再現できる航空機で撮影されている。1回のフライトで25秒の無重力を再現でき、撮影のために約600回ものフライトを重ねたんだとか。また、この航空機は通称「嘔吐彗星」と呼ばれていたらしく、その撮影の過酷さは想像に難くない。
それにしても、次から次へと問題が起きる。第5エンジンの停止に始まって、酸素タンクの爆破、電力の圧倒的不足、二酸化炭素の浄化、司令船再起 動、大気圏突入の角度調整と最後の最後まで息が抜けない。映画化するにあたって多少の脚色はあるようだが、問題自体はそれぞれ史実通りというから、船員たちの命がどれだけの薄氷の上に存在したのかが容易に想像できる。
この映画でもスポットが当たっているように、実際の事故でもNASAスタッフの必死の救命作業が何より素晴らしい。この事故自体がその後「輝かし い失敗(successful failure)」と呼ばれるのも納得だ。どれだけの人類の英知がここに集結されかつ発揮されていたのかと思うと、人類そのものの”力”を再認識せざるを 得ない。逆に言えば宇宙とは、それだけの夢が駆け巡る実に壮大な舞台、ステージなのだ。
主演のトム・ハンクスは勿論、ケヴィン・ベーコンもビル・パクストンも、搭乗に漏れたゲイリー・シニーズも緊迫・迫真の演技だ。それだけでなく、 管制責任者のエド・ハリスの知的でかつ愛の溢れる演技、監督ロン・ハワードの弟であるクリント・ハワードの愛嬌のある演技など俳優陣にも見所がたくさん。
単純に、映画として8点。この映画を撮る過酷な過程や苦労を考えて+1点。
本当に色々な意味で、凄い映画でした。