良いものは、時間と共にある。

 

お弁当という文化は、実用的なだけではなく、折箱の中の小宇宙が我々の気持ちをワクワクさせる。売り場に行けば、必ずや手に取ってしまう小宇宙がある。私にとって最も身近なお弁当と言えばやっぱり、崎陽軒のシウマイ弁当だろう。

定番中の定番。

若い頃はそれほど熱心なファンではなかった。子供の頃からほっかほっか亭の海苔弁当が大好きで、当時は260円で買えたのだが、少しづつ値上がりして、今ではほっともっとで480円くらいだろうか。今でもたまに食べたくなるが、崎陽軒のシウマイ弁当は、そういうお弁当ではなくて、旅の時間に組み込まれた、大人の時間を楽しむことができる。シンプルで美味い。ビールと一緒に楽しむのが私は好きだ。

 崎陽軒と言えば、もう一つ、チャーハン弁当というのがあるが、私はそれより一回り小さい横濱チャーハンという弁当を買うことが最近増えた。シウマイ弁当が売り切れていた時に、やむを得ず買ったのだが、思いの外美味しくて、最近はむしろこっちを買って、出張に行くことが多くなった。

チャーハンは熱々でと長らく思っていたが、何の何のこのチャーハンは冷えても美味い。米の炊き方が絶妙で、品種も拘っているんでしょうけど、弁当として完成された美味さがある。決して油っぽくないし、私にとっては苦手なお菜も無い。ちなみにシウマイ弁当には唯一苦手な杏子が入っている汗。食べたことがない方がいたら、ぜひ騙されたと思って食べてみてほしい。下手な街中華よりきっと美味いと感じるはずだ。

 さて、年に一度私は仙台に帰省するが、東京駅で行きの新幹線用についつい買ってしまうのがえび千両という弁当。

東京駅で地方の名駅弁が買えるのが嬉しい。

玉子焼きに下にヒミツが隠されている笑。

さらに、隠されている笑笑。

しばらくこれにハマっていた時期がある。今はお昼に仙台市内の太助で牛タン定食を食べると決めているので、新幹線で弁当を食べないように我慢しているが、昔は、えび千両を食べた後、仙台の街で時間を潰して、太助の牛タンを食べてから実家に帰っていた。(太助の記事はまたいつか書きます)そして、帰りはこれ。

うに、というだけで岩手に来た感じがする。

平泉は岩手県だが、仙台駅でも、実は東京駅でも買える。見栄えは最高だが、うに自体はお弁当仕様ということで、寿司屋のそれと比べてはいけないが、食べる前に最もワクワクする弁当には違いない。帰りの新幹線でこの弁当を食べると、旅の終わりを感じる。最後にプチ贅沢を。

 また私は仕事柄、日光に出張することがあり、時間帯によっては浅草の東武鉄道を利用する。東武浅草駅の一階お弁当売場で買える若廣の贅沢いくらと鮭ハラス弁当もおすすめだ。

美しい。

美味い。

人気があるらしく、かなりの確率で売り切れ。多分、東武浅草駅じゃないと買えない?日光からの帰りに、北千住ではなく、浅草まで乗って、この弁当とビールを買って帰るのも悪くない。時間帯によっては売り切れるので、買えなかった時のショックは想像を絶するが、その時は神谷バーで飲んで帰ろうと思う。

 他に番外編として、私の大好きな弁当を記しておく。それは大田区蒲田にある「鳥久」のから揚げそぼろ弁当。

お弁当の最高峰!

ここの弁当はあまりにも有名で、知っている方も多いかもしれないが、番外編というのは、この弁当は旅の時間抜きに、普通に食事として美味すぎるということである。タイミングよく大森の近くで昼を迎え、思い立って買いに行ったが、11時の段階で長蛇の列。仕方なく列に並んでゲットした。私は唐揚げそぼろ弁当が好きなので、迷わずそれを買うが、他の弁当はいつも売り切れが多くて買うことが難しい。鳥久の弁当の特徴は、何といっても唐揚げだろう。大きくて柔らかく、そして、ころもは片栗粉をまぶして揚げている。これがあっさりして、他の唐揚げと一線を画す。色んな唐揚げ専門店の唐揚げも食べてきたが、ここの唐揚げが1番かな。と言うのも、私が子供の頃から食べていた母親の唐揚げが、実は片栗粉をまぶして、しょうゆで味付けされたもので、私は初めて鳥久の唐揚げを食べた時、一気に子供の頃の時間に引き戻された。ジーンときて、その香ばしい唐揚げを噛みしめた時、そこには確かに「時間」が存在した。郷愁とでも言おうか。私にとってはそういうお弁当だったのである。

 お弁当ラプソディ、いかがでしたでしょうか? 皆様のおすすめのお弁当があれば、ぜひ教えてください。では、また。