後の先(ごのせん) 相撲道を極めつつある白鵬 | Hardnutのブログ

後の先(ごのせん) 相撲道を極めつつある白鵬

大相撲春場所で白鵬が4場所ぶりの優勝を決めた。

千秋楽、日馬富士との結びの一番で「変化」で勝ったことに非難が集中している。

しかし、本当に非難されるような決まり手なのだろうか?

歴代最多の連勝記録、双葉山の69連勝を目指していた白鵬は63勝に届いたあと一歩のところで稀勢の里に敗れ双葉山の記録には届かなかったものの、たぶん、その領域に到達した者しか知り得ない境地に達ししつつあるのかも知れない。その後、連勝記録を追及するのではない別の境地を目指しているのかと思われるかのように、白鵬の取り組みに変化が現れ始めたように思われ、「ん?」と思うような決まり手を繰り出すようになった。「猫だまし」を繰り出して非難を浴び始めたのもその頃であった。

「後の先(ごのせん)」と云う言葉がある。後の先(あとのさき)、「後先(ごせん)」とも言い、囲碁の用語にあり、先手必勝と云われ、後手は「後手後手」「後手に回る」と言われるように決定的に不利と思われる勝負の世界でも、先に繰り出した相手の手を瞬時に見極めそれに最良の対応をして相手をいなす。晩年の双葉山は「後の先」の極意で一戦一戦に臨んでいたのではないかと云う想いの延長線上で、白鵬は相撲道の極意とは何かを突き止めようとしての「後の先」を極めようとしているように見受けられるのだ。

春場所千秋楽結びの一番、立会で日馬富士はまっしぐらに、何も作戦を持ち合わせず猪突猛進と云う言葉そのもののように一直線に突進してくる。それを見て白鵬は最初は張ったもののとっさに猛進する日馬富士をかわし僅か1.3秒で勝負がついた。決まり手は「突き落とし」となった。

直後、場内からは轟々の非難のヤジが浴びせられる。「変化だ」「卑怯だ」「横綱の品位がない」「勝てばいいのか」云々。表彰式の場になってもヤジが続き、その後のニュースの中でも同じような非難の論調が翌日の新聞・テレビ・ラジオの報道でも続いた。

後の先、白鵬が瞬時に対応した究極の領域は、素人には窺い知れないと云うこと自覚すべきと思うのだが、、、。