『ケニア! 彼らはなぜ速いのか』
水曜日の早朝ミュンヘンを経ちパリ経由で昨日(木)の早朝成田に帰着。疲れた。
実は、今回は貯まっていたKLM/エア・フランス(AF)マイレージを使ってチケットを購入したので、いくらかの燃料サーチャージ・空港利用税は払ったものの、実質フリー・チケットで往復した訳だけれど、往路の成田1日足止め、復路のパリ-成田間は120キロはあろうかと思われる巨漢パリ・ジェンヌと隣合わせたために圧倒されて眠れず、またしてもKLM/AFはハズレだった。
まだちょっと疲れも残るけれど、今晩はケニアから一時帰国しているKさんと会うことになっている。
Kさんはケニアの素質ある陸上選手を発掘して日本へ留学生として送り出すと言うことをしており、このことにいろいろなことを云う人もいるけれど、有能でやる気のあるケニア人に陸上という分野で活躍できる機会を提供している訳だから大変ユニークなことと敬服する。
昨年、朝日新聞のロンドン駐在の記者が文芸春秋社から『ケニア! なぜ彼らは速いのか』という本を出版した。
本屋での立ち読みでパラパラめくっただけだったが、「なぜ速いのか」と問いかけながら「高地で」「毎日長い距離を歩いて通学し」「途中あまり水を飲まない」等等を述べてはいるが、そこにははっきりとした答えはなかった。それに、この著者はケニアから欧州へ出ていっているケニア西部のカレンジン族の選手とその背景に焦点を合わせているようで、日本で活躍する選手、カレンジン族以外の部族のことは無視したのか眼中になかったのか、その辺のところにも触れていない。
ケニアで長く現地の人たちと付き合うと、日本人の県民性のようにその土地土地、部族部族にいろいろな差異があることが分かってくる。彼らの名前ほ聞けばどこの部族かが分かるし気質についても推測できる。
Kさんが日本へ紹介しているのはほとんどがキクユ族で、Kさん自身も留学生として送り出した後になってトラブルになるケースが少ないと云っている。この言葉の意味が良く理解できる。
実際にどう云う手続きでKさんが留学生として送り出しているのかは勿論知らないが、当然契約事項があって当事者はそれを承諾して上での筈だが、ルオ族やカレンジ族というのは時に契約いうものがあっても後でそれを無視して無理難題を言ってくることがままある。しかしキクユはあまりそう云うことがない。そんなことがあるからKさんはキクユ族の選手に集中して行くのだろう。
そして、確かにかつてはナショナル・チームにはカレンジン族が多かったが、ここ20年はキクユ族が台頭してきている。全く勝手な思い込みだが、「陸上はカネになる」というキクユの意識が彼らを駆り立て強くしていると思う。キクユが他の部族よりはるかにカネに執着するということは、彼らと少し長い期間付き合えば理解することができる。それが「なぜ速いか」の正解の大本命と思うのだが。今晩、Kに聞いてみよう。