心の荷を降ろしなさい
今日も暑いけど、同じ暑さでも東アフリカの海岸の暑さとは質がちがう。
古くからアラブ人たちのアフリカ交易の拠点となっていたザンジバルは、スワヒリ文化という大陸とは違った文化をはぐくんできた。その北に位地するペンバ島はキャプテン・キッドが財宝を隠した場所と伝えられるが、ここもザンジバルの一部と云うことになっていた。
モザンビークの北部の海岸地方にもPemba Beachと云う地名のところがあり、ケニアの海岸線とも違った絶景の美しい海岸線が続き、そこにアラブの金持ちが数年前に建てた五つ星ホテルのPemba Beach Hotelというのがぽつりとある。まわりには何もないのでホテル内でぶらぶらしている以外には何もすることがなく、何であっちもPembaでこっちもPembaなんだろうなどと思いながらうつらうつらしている休暇などは、今にして思えば贅沢の極みだ。
ザンジバルの対岸の大陸にバガモヨ(Bagamoyo)という町がある。100年以上前、大陸へ分け入る際のスタート地点であり、内陸から戻って来るときの到着点でもある。
スワヒリ語で「Moyo」は心、心臓と云う意味で、スワヒリの人たちもアフリカの人たちも心と心臓は同一と考えていたのでMoyoは胸の奥のある。英語のHeartにも心臓という意味のほかに心という意味もあるけど、その他にもMindがありSoulと云う言葉もあるので英語圏の人たちは「心」の位地は何処だと考えていたのだろうか。
「Bagamoyo」のBagaをどう訳すのか知らないけれどBagayomoは「心の荷を降ろしなさい」という意味で、それがその地名になっている。
Bagamoyoから西進したタンザニア西部にTaboraというところがあり、ここから北へ行けばビクトリア湖で更に西進すればタンガニーカ湖に至る。かつての商隊や探検隊は4ヶ月から6ヶ月かけてバガモヨからタンガニーカ湖にたどり着いた。復路にも同じ時間がかかる訳だから、バガモヨに戻ったらそこで「心の荷を降ろす」ことができたのだろう。味のあるいい命名だ。