SNSは「世界」ではなく「鏡」である、という話
── フォロワーに映るのは自分の“別の姿”
TikTokでもYouTubeでもXでも、
フォロワーが増えたり減ったりすると、
どうしても“世界に評価されている”ような感覚になる。
でも本当は、SNSは世界そのものじゃない。
もっと小さくて、もっと特殊で、
もっと偏っている。
SNSは“鏡”に近い。
どういう意味かというと、
フォロワーの動きは、
外側の世界を映しているんじゃなくて、
自分の発信のどこか特定の部分だけを反射しているということ。
たとえば、
・感情を出すと共感が増える
・淡々と説明すると信頼が増える
・ネタに振り切ると一気に拡散する
・思想を語ると深いファンが残る
全部、“あなたの一部分”なんだけど、
SNSではその一部が強調されて返ってくる。
これを“評価”と捉えると苦しくなるけど、
“鏡の反射”と見ればだいぶ気が楽になる。
あなたが映している部分が変われば、
フォロワーの反応も変わる。
逆に映している部分が同じなら、
反応もほとんど変わらない。
つまりSNSは、
あなたの全部を測る場所ではなく、
“どの側面を見せるか”を調整する場所でもある。
さらに言えば、
SNSのタイムライン自体が
あなたの好みを鏡のように反射している。
見ている動画、押したいいね、滞在した秒数。
それらがすべてフィードに返ってくる。
だから、SNSを“世界”として扱うと危ない。
偏った鏡が、世界のすべてだと錯覚してしまうから。
でもSNSを“鏡”として扱うと強くなる。
・見せたい自分を意図的に作れる
・伸びている動画の理由が読み解きやすい
・コメントの傾向が自分の方向性のヒントになる
・違和感を感じたら、映す角度を変えればいい
特にTikTokは“短い鏡”。
一瞬を切り取った姿が反射される。
YouTubeは“長い鏡”。
過程や思考まで映り込む。
SNSは現実の代わりじゃないけど、
現実では見えにくい“自分の癖”や“興味”を教えてくれる。
結局、
SNSでフォロワーを増やすって、
外の世界を攻略するんじゃなくて、
自分の鏡をうまく使う技術なのかもしれない。