ナホバ・ジョー。
▼タイトルもポスターもまるで内容と合致しない本作だが、本家アメリカでは作られないであろうマカロニウエスタンの傑作だと思う。ちなみに、デカデカと描かれているガンマンは敵役であり、最後は主役バート・レイノルズに斧で殺られます。▼レイノルズ演じるインディアン青年ナホバ・ジョーは、知力、体力、度胸においても白人を圧倒する。インディアンの皮を剥ぐ白人たちは欲にまみれた愚かな狂人に過ぎないのだ。よってナホバ・ジョーの復讐の白人狩りになす術もなく全滅する他はない。こういった思いきった描き分けはアメリカでは出来ないと思う。これは我がもの顔の侵略者に先住権を叩き付けるレジスタンス映画だ。▼それ故に残酷といえども、その戦いは誇り高い。セルジオ・コルブッチ監督のインディアンへのシンパシーは、ナホバ・ジョーの復讐を聖戦に昇華させたのだ。▼しかし、レイノルズの本作の評価は「最低の恐ろしさ」と芳しくない。過激な暴力描写の為だろうか。インディアンの血を引くレイノルズからすれば、復讐を終えたナホバ・ジョーを待ち受ける報復が連想されたのかも知れない。