VS国家。

ナチスの独裁政権の隆盛を危惧し製作された『独裁者』は、その託されたメッセージによって 80年以上たった今最も偉大な映画となった。もう手遅れだとしても日本人こそ今すぐ観なくてはならない。最後の演説の全ての言葉が現代を生きる全ての日本人に響くはずである。驚くほどに。
自由、反差別、平和、人類愛。希望というお題にチャップリンが取り憑かれたように放つ演説は、理想論ではある。むしろそれゆえに現代人の心を打つはずだ。何故ならそれらは、空しくも踏み潰されてしまったから。チャップリンは国民を誘導し犠牲を強いり、弾圧によって統制を目論む独裁国家を糾弾する。これは今である。だから、この演説は今こそ響かなければならない。ここにあるのは理想論などではないのだ。希望ある未来を切り開く道しるべなのだ。