バカな奴らは皆殺し。
上記の言葉は20世紀末フランシスで出版された小説のタイトルなのだが、この『小さな悪の華』の黒髪とブロンドの少女のふたりを繋ぐもの、思想もおそらく表現できるだろう。

特典映像で成長した、かつて黒髪の少女だった女性は言う。少女の時はみんなロリータなのだと。男を誘惑するのは性欲に勝てるのか、その心の強さを試しているのだと、のたまう。男目線ではなかなかでない見方で、興味深い。おそらく無自覚で行われる少女たちのスケベ大人の処刑活動は映画どころか、多分現実にも溢れていると思う。殺しはされないが、金銭的、社会的に抹殺された者が存在するはずだ。何故なら、男は勝手に誘惑の妄想 をどんどん膨らませるからだ。よってその欲に勝つことは至難の技なのだ。しっかりと誘惑に打ち勝つ者こそ、思春期少女の理想なのだろう。そしてそれ故、だらしないおじさんは嫌われるのだ。多分。   

 だが、そんな遊びも親の庇護のもとで作られた暇が作り出した妄想でしかなのだ。悪魔の儀式も、ふたりの少女たちの永遠を誓い合ってた心中も。大人になっていけば忘れてしまうとるに足らない戯れなのだ。だからこそ本作は哀しく美しい。 世間に毒されない、純粋な輝きがなんともはかないのだ。