モダンブルースの至宝。
 昭和レトロ風ジャケットで昨年シングル盤で登場したオーティス・ラッシュの代表曲。今までなかった邦題も考案され、彩やかな赤で染められたデザインも雰囲気満点だ。

と、書きながら、プレイヤーもないので、CD『アイム ・サティスファイド』について書く。

コブラ録音のだけではなく、チェス盤「ソーメニーローズ」の他「ホームワーク」なども収録。発表順に並べずシャッフルされたせいか、全部同じように聞こえるというブルースあるあるを感じさせない。軽めで粋なR&Bが序盤で済まされた後、押し寄せるのはへビィブルースの洪水なのだが、各々の曲の輪郭がとらえやすい編集だと思う。ギラついた刃物のような切れ味のギターも鋭く鮮やかに映える。

 コブラのシングルコレクションは必ずしも音は良くない。しかし、その奥、闇の中の炎の魅力は唯一無二のものがある。時に地を這うように呻きが響き、ある時は感情の昂るまま突き抜けてゆくラッシュの歌声はブルースという憂鬱の調べを体現して素晴らしい。