白スーツ姿が最高に格好いい。

冒頭で沢田研二は、この映画の六割は本当だと冗談まじりに語る。ライブシーンを含めて60%真実がここにあるのだろうか。
多くの方々が本作のドラマ部分の不明瞭なストーリーを批判する。ここで描かれるのはニューシネマ的な、よるべない魂の彷徨なのだ。その旅に答えがないため退屈かもしれない。しかし、その退屈を抱えた若者の肖像は『太陽を盗んだ男』に部分的だが引き継がれていく。かたや歌で、もう一方は原爆で世界を手に入れた者の自由と孤独。それはともかくライブシーンの圧倒的パフォーマンスは素晴らしい。ロックンロールの輝きがフィルムに鮮烈に焼きついてる。ロックへの愛、憧憬は、この映画の確実な真実なのだ。その燃え上がる炎の肖像のなかでは40%程度の嘘は簡単に燃え尽きてしまう。