さらなる混迷へ。

第三話を褒めたが、四話目はまたもカオスの世界が展開される。二重人格のジュディ・オングのミステリアスな輝きに、ミニコントが無意味に入れ込まれ混乱する。ジュディ・オングに惚れておしゃれする勝。その恋を邪魔する娘・・・。ルー大柴出てます。
  第四話は黒木和夫監督柏原寛司脚本。取り立て屋役にゲストの原田芳雄。勝との絡みも貫禄十分。アンダーワールドの人情話。夢に賭ける男と女が、切なく描かれている。
 5話目は、同僚の刑事の息子に犯人の嫌疑がかかる。光るところもあるがドラマとしては平凡。大体無罪に決まっているからだ。いっそ三億円事件的なところまで追い込めれば、無責任に思う。    
 六話タイトル「太陽が上を向いている」。企業恐喝し、負傷した川谷拓三の仇を勝が討つ。力みのない松尾嘉代の自然体の女主人の感じがいい。ラストで、タイトルの意味がわかるが、何故これなのだろう。 
 中村努脚本の第七話は『ある殺し屋』の森一生監督によってタイトに仕上がっている。お話もホステス殺しの謎を追うことにぶれない。カメラワークも無駄なくシャープだ。お受験絡みの事件は現代的だが、全体に時代劇の世話物的な雰囲気が漂う。無難にまとまり過ぎた分、『警視K』的破天荒なエッジがない。
 第八話は正にそのエッジが心を掻き回す。情報屋川谷拓三の純愛と死の物語。彼のでたらめな夢は悲しくも消え去り、交通事故というあり得ない死を迎える。でたらめも、あり得ないこともこのドラマでさんざん見せつけられたことなのだが、ここではそれゆえの感動がある。常識では計れないことにこそ人間の本当の姿があるのかもしれない。多分勝新太郎の演出プランの狙いはそこなのだ。
   以降、全話レビューしてみたいと思う。